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November 25, 2017

2011年の棚橋弘至と中邑真輔

『1976年のアントニオ猪木』『1964年のジャイアント馬場』そして『1984年のUWF』と日本プロレス史をこれまでなかった観点から照射する柳澤健氏がついに現代プロレスを題材にした初の著作を出しました。
それが 「2011年の棚橋弘至と中邑真輔」。

なぜ『2011年の棚橋弘至』でも『2011年の中邑真輔』でもなく『棚橋弘至と中邑真輔』だったのか。
この本を読むと棚橋の軌跡は中邑によって作られ、中邑の軌跡もまた棚橋なくしては作られなかった、ということがよくわかります。

2011年は中邑真輔が「クネクネ」と呼ばれる現在のスタイルを始めた年です。
それが生まれた背景には当時の新日本プロレスの状況と棚橋弘至との関係が深くかかわっている。
それは中邑がずっと大事だと思っていたものを手放して、別の大事なものを手に入れる物語でした。

これはプロレスに限らず会社や学校もそうだと思いますが、人は組織の中に放り込まれるとその組織の中で生きていくのに最適化したキャラクターになっていくものです。
中邑真輔が入団した頃に総合格闘技ブームが無かったら、第三世代に光り輝くスターがいて棚橋がずっと上にいけなかったら、何よりお互いがいなかったら、二人ともまったく違ったレスラーになっていたんだと思います。
タイミングと人の縁で人生は変わる。
そんなことを二人のプロレス人生を通して考えさせられます。

○ 「2011年の棚橋弘至と中邑真輔」柳澤 健(文藝春秋)

2011

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