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August 2016

August 30, 2016

「中井文庫2016」開催のおしらせ

今年も9/1~10/31までの間、地元店主、尺八奏者、大学教授、システムエンジニア、放送作家、写真家、プロレスラー、バーテン、書店スタッフなどいろんな方々によっておすすめの文庫を選んだフェア「中井文庫」を伊野尾書店にて開催いたします。

今年の参加者はこちらの方々です!

(五十音順)

☆礒部雅裕さん(放送作家)

☆植本一子さん(写真家)

☆遠藤頌豆(しょうとう)さん(尺八奏者)

☆岸政彦さん(社会学者)

☆栗原光則さん(「KITCHEN一汁三菜」店主)

☆こざわたまこさん(作家)

☆小峰千佳さん(出版社エランド・プレス代表/ライター)

☆杉江由次さん(本の雑誌社営業マン)

☆関口鉄平さん(システムエンジニア)

☆田崎健太さん(ノンフィクション作家)

☆男色ディーノさん(プロレスラー)

☆中村 亜希幸さん(イタリアンキッチン オリーブモンド)

☆中山博夫さん(目白大学人間学部教授)

☆古橋由美さん(取次会社「大阪屋栗田」社員)

☆三田佐代子さん(プロレスキャスター)

☆村瀬秀信さん(ライター)

☆安田はつねさん(編集者/ゴールデン街バースタッフ)

☆伊野尾書店スタッフ一同

意外な人が意外な1冊をおすすめしてもらってたりします。
どの人がどんな本を選んでいるのか、9/1よりぜひ店頭でご確認ください!

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August 24, 2016

「リオデジャネイロとはポルトガル語で『1月の川』という意味」というのを昨日知りました

リオオリンピックの閉会式で安倍首相がマリオのコスプレをして出てきたことが話題ですが、あれはリアルタイムで見たかったなあとうらやましくなりました。

今回のオリンピックは男子100メートルと、なぜかたまたまやっていたトライアスロンをぼっーっと見た以外はすべて終わってからの結果をニュースで知りました。
卓球が熱かったとか、吉田沙保里が負けたとか、メダルが40個取ったとか、いろいろ出てましたが全部リアルタイムで見たかったです。
もうちょっとオリンピック見ようと思いました。
4年後はいっぱい見ます。

リオオリンピック特集の「Number」増刊号は8月26日発売です。

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「Number」といえば、先ごろ出た「甲子園 最強打者伝説。」号の中の「打たれたライバル全員が語る 清原和博・13本のホームラン物語」は素晴らしかったです。

清原に甲子園でホームランを打たれた投手たちが「甲子園、高校野球、そのあとの人生」を語るわけですが、甲子園というのは彼らの長い人生の中で点でしかなく、「甲子園に来るまで」と「高校野球が終わったあと」に濃密な物語が詰まっています。
清原に打たれたことが今でも心残りの人。宿舎で素の清原と接した人。自分が打たれたのに、なぜかすがすがしい印象を残している人。仲間が打たれたことが心から悔しかった人。
中でも清原に打たれたことを人に聞かれるのが嫌だったという砂川北・辰橋投手の語る「自分と清原」の物語は本当に小説のようで、深く胸を打ちました。

この号は編集後記で松井編集長から「拝啓 清原和博様」と題された清原へのエールが掲載されています。
スポーツが人によっては自分の人生と深く根付いていくことを表している名文です。

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今年は北海道代表の北海高校が決勝進出を果たしましたが、あの10年前に同じ北海道代表の駒大苫小牧を2年連続優勝させ、3連覇まであと一歩まで進めた香田誉士史元監督の栄光と苦難を描いたノンフィクションも出ました。

○「勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧 幻の三連覇」中村計(集英社)

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無名だった駒大苫小牧を甲子園に進出させ、北海道に優勝をもたらした香田監督は、田中将大と斎藤佑樹が投げ合って国民的試合になったあの決勝戦からわずか2年後、ひっそりと学校を去ります。
そこにいったい何があったのか。
高校野球ノンフィクションの名著「甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実」の中村計氏が描く骨太の人間ドラマです。

 

☆サイン本

先日山崎ナオコーラさんがご来店くださり、芥川賞候補作になった「美しい距離」にサインを入れてくださいました。
残りわずかですが店頭にございますのでお早めにお求めください。なくなり次第終了します。

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「美しい距離」は40代初めで病気になった妻を看る夫の話です。
しかしテーマは夫婦愛というより「他人との距離感」です。
「近いことが素晴らしく、遠いことが悲しいなんて、思い込みかもしれない」という一文が心に沁みます。
読み終わったあとの後味がとてもよい小説でした。

山崎ナオコーラさんが『美しい距離』で描く死生観 がんの父の看病経て...「気を遣わせてもいいじゃん」http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/20/yamazaki-naocola_n_11625000.html

 

☆久しぶりにセールスランキング出します

(総合)7/24~8/24
1 コンビニ人間 村田 沙耶香 文藝春秋
2 日本会議の正体 青木 理 平凡社新書                      
3 さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ 永田 カビ  イ-スト・プレス           
4 海の見える理髪店 荻原 浩 集英社                      
5 99%の会社はいらない 堀江 貴文  ベストセラ-ズ新書               
6 『ベルサイユのばら』で読み解くフランス革命 池田 理代子 ベストセラ-ズ新書
7 君たちが知っておくべきこと: 未来のエリートとの対話 佐藤 優 新潮社
8 文藝別冊 高峰秀子  河出書房新社               
9 言ってはいけない 残酷すぎる真実 橘 玲 著 新潮新書
10 おおあたり 畠中 恵 新潮社
10 烈侠 加茂田 重政 サイゾ-

(文庫)7/24~8/24
1 村上海賊の娘   3 和田 竜 著 新潮社
2 ソードアート・オンライン  18 川原 礫 KADOKAWA 
3 村上海賊の娘   4 和田 竜 著 新潮社
4 あきない世傳金と銀 2 早瀬篇 高田 郁 角川春樹事務所                  
5 何者 朝井リョウ 新潮社
6 柳に風 新・酔いどれ小籐次   5 佐伯 泰英 著 文藝春秋 
7 村上海賊の娘   1 和田 竜 著 新潮社
8 小説 君の名は。 新海 誠 KADOKAWA
9 死神の浮力 伊坂 幸太郎 著 文藝春秋 
10 本屋さんのダイアナ 柚木 麻子 著 新潮社

 

☆今年も9/1~中井文庫をやります!
詳細は追って発表します。

(H)

August 07, 2016

8/13(土)~8/15(月)の間、営業時間が変わります。8/14(日)はお休みします。

8/13(土)~8/15(月)の間、営業時間が変わります。
8/14(日)はお休みします。
よろしくお願いいたします。

8/13(土) 11:00~20:00
8/14(日)  休み
8/15(月) 11:00~20:00

伊野尾書店

「普通」という線を引くことは「普通」なのか/「コンビニ人間」村田沙耶香

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○「コンビニ人間」村田沙耶香(文藝春秋)

※第155回(2016年)芥川賞受賞作

 

古倉恵子は36歳。独身。
18年間同じコンビニでアルバイトを続けている。
すべての行動規範はコンビニの仕事にあり、コンビニの仕事こそが彼女の人生を規定している。
そんな折、恵子の店に言動に社会性を欠いた男性・白羽が同じアルバイトとして入ってくる…。

村田沙耶香は常に「普通って何?」ということを小説に書く。
普通の恋愛って?
普通の結婚って、普通の家族って何?

今回はそれが「普通の人間って何?」に広がった。
友達のいない恵子が18歳の時にコンビニでアルバイトを始めると、家族は喜んでくれた。
しかしそのまま働き続けて36歳になった恵子を家族も友達も異物を見るように見ている。
普通、就職するんじゃないの?
普通、結婚するんじゃないの?
恵子自身は何も変わっていないのに、周りの視線は変わっている。

私たちは同質性に弱い。
同質圧力に弱い。
「みんながそうする」と聞けば「そうしないといけないのかな」と思ってしまうし、無意識に「そうしないといけない」と考えてしまうこと自体に疑問を挟まないし、なんだったら「みんな」の側に回ってそうじゃない人をこちら側に引き込む努力をしようとする。
下手をするとそれを「善意」と考えていたりする。

けれどそれは「普通」なのか。
自分と違った考えや生き方の人をこちら側に矯正しようとすることが「普通」という、その「普通」とはなんなのか。
それこそ「異常」ではないのか。
そもそも「普通」という線を引くことは「普通」なのか。

「コンビニ人間」は村田沙耶香作品のなかでたびたび使われる「わかりやすい異常な設定」は出てこない。
それがゆえにかえって「世界の普通/異常を分ける境界線」の曖昧さを、脆さを浮かび上がらせる。

コンビニの仕事のために24時間の使い方を規定する恵子を私は笑えない。
朝は同じ時間に起き、仕事のために時間内に食事や排泄をすませ、仕事のために時間を費やすことに違和感を覚えなくなった自分は恵子と何も違わない。

誰かを上に見たり、あるいは下に見たり、別の誰かと比較したり、あるいは無理に同じ価値観に入れようとする行為から自由になりたい。
自由になりたいと思っているのに、結局は人の輪から外れずに中に入りたいと思っている。

「異物を認めないこの社会に復讐する」といって結局はその「異物を認めない社会」の規範に引きずられる白羽の姿はそのまま自分の背中に重なる。

村田沙耶香は恐ろしい。
村田沙耶香の小説はいつも「普通って何なの?」という意識の土台を揺り動かしてくる。

(H)

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