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June 18, 2016

6月になりました

気が付けば6月も半ばをすぎました。
舛添さんが辞めちゃったりイチローがすごい記録作ったりいろいろとありましたが、一番変わったのは西武新宿線中井駅の変貌ですよね。

地下になっててエスカレーターができててビックリしました。

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☆5月に開催した三田さんのイベントがまとめられました。

5/14に当店で開催した三田佐代子さんのトークイベントの模様が「キタコレ!」というニュースサイトでリポートされました。

 

プロレス本を出版した三田佐代子さんがトークショーを開催!
http://www.kita-colle.com/content/12727/

写真が多く、当日どんな雰囲気だったのかがよく伝わってます。

三田さんはうちのあとにも紀伊国屋書店新宿本店さんで男色ディーノ選手とのトークイベントをされたりして、中央公論新社のえらい人が「プロレスって(本を出すと)こんなに反響あるんだ!」と驚かれたそうです。
(中央公論新社は学術系の本が多いんですよね)

その反響は多分に三田さんの力によるものだと思うんですが、ともかく「プロレスが熱い」という空気づくりに貢献できたならよかったなと思います。

創業130年の中公がなぜ今、初のプロレス本?http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/book/15/233582/060700020/?n_cid=nbpnbo_twbn&rt=nocnt

老舗・紀伊國屋書店新宿本店がプロレスイベントを仕掛けるワケ
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160606-OYT8T50054.html

 

 

☆懇親のプロレス雑誌『NEW WORLD』

プロレス雑誌を出してる出版社というと「週プロ」を出してるベースボールマガジン社、「ゴング」を出してる徳間書店、「KAMINOGE」を出してる東邦出版、「Gスピリッツ」を出してる辰巳出版あたりが挙がるわけですが、ついにあの文芸出版社がそこに参戦しました。

ということで新潮社が「レェェベルが違うんだよ!」と作った(かどうかはわかりませんが)プロレス雑誌、『NEW WORLD』が出ました。

Newworld
www.shinchosha.co.jp/book/790242/

寄稿してるのは角田光代、西加奈子、三浦しをん、樋口毅宏、雨宮まみ、菊地成孔、千葉雅也というそうそうたる顔ぶれ。
こんなプロレス雑誌は15年ほど前に『現代思想』がプロレス特集を組んだ時以来ではないでしょうか。

しかしこの雑誌で一番核になってるのは棚橋弘至とKUSHIDAというヘビー・ジュニア両方のエースが初めて書いたという小説。
棚橋弘至『全力兄弟』はプロレスラーになった兄とならなかった弟、という二人を描く短編。
私、わりと低く見積もって読みだしたのですがうっかり面白かったです。というか上手い!
重松清の短編ぽい作風です。

KUSHIDA「東京ドーム」はライトSF小説的なストーリー。
KUSHIDA選手のタイムスプリッターズな足跡と、新日本プロレスのトリビアを知ってると余計楽しめる話です。

そして蛇足ですが私、伊野尾も「プ男子の主張」というコーナーで短いエッセイを書かせていただきました。
何の話を書くか考えた末に、キャプテン・ニュージャパン選手のことを書きました。

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以前の解説を書かせていただいた村瀬秀信さんの文庫「4522敗の記憶」の時もそうですが、この「自分で書いた本を自分で紹介して自店で売る」という行為にはいささか引っ掛かりを覚えないこともないのですが、珍しい事例として認知していただければ幸いです…。

 

☆映画「FAKE」と「淋しいのはアンタだけじゃない」

森達也監督があの佐村河内守氏を撮ったドキュメンタリー映画「FAKE」を見てきました。

Fake

http://www.fakemovie.jp/

常々「物事は多層的に、多角的に見るべきだ」という話をしている森達也監督らしい、いろんな捉え方ができる映画でした。

とはいえ一番に印象に残るのはマンションの部屋から一歩も外に出ない(出られない)佐村河内さんの姿で。

全編通じて「よう撮ったな」「よう撮らせたな」ということを感じさせます。

作中、佐村河内さんのお父さんに森監督が「少し落ち着きましたか?」と質問すると、

「うーん、まあ落ち着くことはないですよ。
いろんな人がいろんなことを言いました。
そのなかで『この人だけは絶対に最後まで味方だろう』という友人がいたのですが、その人が『でもあの人(=週刊文春で最初に佐村河内スキャンダルを書いたライターの神山氏)は、立派な賞も取ってるっていうしね』と言ったのを聞いて、ああ誰もこちらの話を聞いてくれる人はいないんだ、と思いましたね」

と答えた場面が大変印象に残りました。

 

「FAKE」の公開と時を同じくして、小学館ビッグコミックスから吉本浩二の「淋しいのはアンタだけじゃない」が発売になりました。

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www.shogakukan.co.jp/books/09187609

これは吉本浩二氏が聴覚をテーマにしたドキュメンタリーコミックで、「耳が聞こえないというのはどういうこと

なのか」を取材していくのですが、その過程で佐村河内守氏に行き着きます。
そしてこの取材時期が森監督が「FAKE」を撮影しているのと同じ期間なのです。

この二つの作品が佐村河内さんを通じてどうリンクするのか、ぜひ読んでみてお確かめください。

 

☆石橋毅史さんの新刊「まっ直ぐに本を売る」(苦楽堂)

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「『本屋』は死なない」「口笛を吹きながら本を売る」などの著書がある石橋毅史さんの新刊「まっ直ぐに本を売る」(苦楽堂)が発売になりました。

今回は「直販」と呼ばれる、出版社と書店が直接取引する流通形態についてのドキュメント…なんですが、なぜ石橋さんがこのテーマで書こうと思ったのか、どういった経緯で直販中心の苦楽堂から出すことになったのか、いわば本筋の周りにある話がとてもいいです。
(この本に至る最初のきっかけとなる、かつてとある出版社の営業マンとして働いていた時のエピソードが特に)

石橋さんは発売中の「スペクテイター36号〈特集:コペ転〉」にも〈マニタ書房〉代表・とみさわ昭仁氏の話を描いてます。
http://www.spectatorweb.com/

 

 

☆『トウガラシの世界史』『チョコレートの世界史』『ピザの歴史』『カレーの歴史』…。
知ってるようで知らない食べ物の歴史、雑学についての本を集めたフェアを始めました。

題して「あなたの知らない食べものの話」

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このフェアをやるにあたって「パンケーキの歴史」「ピザの歴史」「カレーの歴史」などを出してる、原書房の『「食」の図書館』シリーズをどこまで入れるか、という小さな悩みがあったんですが結局自分が興味ある食べ物で絞って入れました。

このシリーズはすごいですよ。
たとえば「ピザの歴史」をパラパラと開くと、

  • ピザは1958年にピザハットが、1960年にドミノ・ピザが設立されて「宅配されて食べるもの」になる。ピザハットは世界中に出店していったがうまくいかなったのがイタリアと旧ソ連だった。旧ソ連で宣伝を務めたのはミハイル・ゴルバチョフだった。

  • 宅配ピザが普及すると「他人の名前でピザを注文する」という嫌がらせが生まれた。ロイター通信がドミノ・ピザへの取材をもとに書いた2003年の記事によると、客が自分の本名を明かさずピザを注文するときにもっともよく使う偽名は「パリス・ヒルトン」。

といった酒の席で披露するくらいしか活用の方法がないピザ雑学がたんまり拾えます。

ちなみに『カレーの歴史』にはみちのくプロレスに出ていたカレーマンのことが紹介されており、ちゃんと「必殺技はスパイシードロップ」という記述まであります。
ホントによく調べてあるなあ。
そういえばカレーマンのパートナーに一瞬いたハヤシライスマンってどこ行ったんだろう。

 

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☆自店のロングセラーを紹介

・ドラえもん名言集「のび太くん、もう少しだけがんばって」
著/藤子・F・不二雄  編/幅允孝 (小学館)

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田中角栄とか世界でもっとも貧しい大統領とか松岡修造の名言集も売れてるんですが、中井ではドラえもんの名言集も同じくらいずーっと売れ続けています。
名言集って結局「よく知ってる人の言葉」が強いのかな…と思いました。

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