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April 2016

April 18, 2016

イベント:三田佐代子さんトークショー「三田佐代子のここだけの話」開催のお知らせ

CSのプロレス格闘技専門チャンネル「サムライTV」でキャスターを務められ、各種媒体でプロレスに関する文章を書かれることも多い三田佐代子さんが
「プロレスという生き方ー平成のリングの主役たち」(中公新書ラクレ)
という本を5/9に発売されることになりました。

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伊野尾書店ではこの本の発売を記念して、5/14(土)にイベントを行います。

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~「プロレスという生き方 - 平成のリングの主役たち」 (中公新書ラクレ) 発売記念~

三田佐代子トークショー「三田佐代子のここだけの話」

日時:5/14(土)20:00~21:00

場所:東京・中井「伊野尾書店」店頭

西武新宿線「中井」駅徒歩3分・地下鉄都営大江戸線「中井」駅徒歩1分

東京都新宿区 東京都新宿区上落合2丁目20-6

MAP:https://goo.gl/rTudw4

参加条件:伊野尾書店にて「プロレスという生き方」(税込907円)ご購入の方がご参加できます

・「プロレスという生き方」はイベント当日も発売しますが、5/9より店頭にて一般発売しています。
 事前にご購入の方には当日参加できる整理券をお配りします。

・座席はありません。ブルーシートを用意するのでその上にお座りいただく形になります。

・トークショー終了後、三田さんのサイン会があります。

※なお三田さんは試合はしません。

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はい。
プロレスのトークショーを店頭でやりますけど、三田さんはプロレスはやりませんよ!
ってわざわざ言うのもおかしいんですけど…。

三田さんは普段、司会などの聞き役として登場することは多いですが、自分の話をする機会はほとんどないそうです。
なのであらためて三田さんの経歴的なことや、なぜこういう本を書くことになったか、その上で本に書けなかったことや、取材時のこぼれ話などをしていただく予定です。

ということで極めて穏やかな気持ちで来ていただければ幸いです。

このイベントについての問い合わせは、

伊野尾書店店長・伊野尾宏之 

TEL:03-3361-6262
Mail:inooshoten@gmail.com

までお願いいたします。

みなさまのお越しをお待ちしております。

April 14, 2016

マンガ問題作フェア

なにかとうるさい今の時代にわりとギリギリなストーリーの作品ばかりを集めた「マンガ問題作フェア」が始まりました。

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「問題作」と煽ってしまいましたが、「心を貫かれること必至な作品」をテーマに選びました。

5/15(日)までの展開となります。

お早めに足をお運びください。

フェアの中で異様に存在感を発揮している「精G」(ひさうちみちお、青林工芸舎)は面白かったです。

エロいお話なのかと期待して読んでたらわりと思ってもみない重たい話でした…。

2016年本屋大賞

2016年の本屋大賞が発表になりました。

宮下奈都氏の『羊と鋼の森』(文藝春秋)が大賞
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6197545

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宮下さん、おめでとうございました。

私はここ何年か本屋大賞の授賞式会場で設営準備や誘導案内などのお手伝いをしているのですが、大賞受賞作家さんに一言ご挨拶したい、自分で書いたPOPを渡してお話ししたい、という書店員の人たちの行列がここ数年で一番長かったような気がいたします。
作品もそうですが、宮下さん自身が非常に愛されてるんだなあ、というのを実感いたしました。

私が宮下さんのお名前を知ったのは今から10年くらい前のことです。
新潮社の知り合いの方から
「まだ知名度のない著者の作品なんだけど、すごくいい小説があるんで読んでみませんか」
という連絡をもらい、「あー読みます読みます」と返事したら送られてきたのが宮下さんの「遠くの声に耳を澄ませて」でした。
2009年の2月のことです。

そのときに送った感想がこちらです。

連作短編ということで一章ごとに「この人物って…」と考えるが楽しい作品でした。
女友達との距離感や、いま自分がいる環境との折り合いなんかが女性的な目線で描かれた作品だなと思いました。

…なんだこりゃ。
何も言ってないに等しいよ!
こんなもの送られて編集者さんも大変だったのではないかと今になって思います。

今振り返ると「まあまあ面白かった」みたいな記憶が残ってるんですけど…。

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宮下さんは非常に書店員のファンが多く、「スコーレNo.4」をツイッター発のベストセラーにしよう!というプロジェクトができてたり、

毎年10/31になると宮下さんの『誰かが足りない』を読み返すムーブメントができてたり、いろんな方面から応援する声が出る作家さんなんだなーというのを実感してきました。

昨日の授賞式に来た人の中にはそれぞれの「宮下さんと私の10年」みたいなエピソードを持つ人がたくさんいらっしゃいました。
本当にたくさんの人が祝福する、よい受賞だったなーと行ってみて思いました。

 

ちなみに今日入ってきた『羊と鋼の森』のオビには「本屋大賞1位」と並んで紀伊国屋書店が選ぶ「キノべス」1位、「王様のブランチ」が選ぶ「ブランチブックアワード大賞」、あわせて三冠!というようになっているんですが、これは間違いですね。

みそ製造販売会社の社長、社員が選ぶ最も味わい深い本「味噌屋大賞」というアワードがあるのですが、この第三回「味噌屋大賞」を『羊と鋼の森』は受賞されているので正確には4冠ですね。

第3回味噌屋大賞決定!!
http://blog.livedoor.jp/misokana24/archives/1055004271.html

宮下さんおめでとうございます。(二回目)
これ大賞受賞すると味噌とかもらえたりするんでしょうか。

ちなみに書店員の私が買う味噌は「神州一味噌 み子ちゃん印」一択です。
好きな味噌料理は「ししとうの味噌炒め」と「ホイコーロー」です。
今後ともよろしくお願いいたします。

(H)

April 09, 2016

「最近、本屋さんに寄ってないなー」という方のために

気が付けば前回の更新から一か月も空いてしまいました。
すみません。
その間に本家の方のホームページを移転したり、新年度で人の入れ替わりがあったり、パナマ文書が流出したり、なんやかやありましたがまた何もなかったように続けたいと思います。

さて、間が空いてしまったあとで何書こうかなと思ったのですが、今日は「最近、本屋さんに寄ってないなー」という方のために、「いま本屋にはこんな本が売れている/こんな本が出ている」というのをお知らせしたいと思います。

◎田中角栄ブーム

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石原慎太郎が田中角栄になりかわって書いた「天才」(幻冬舎)がすごい勢いで売れています。
1974年生まれの私にとって田中角栄は立志伝中の宰相で、「すごい人だった」という伝聞でしか知りません。
石原慎太郎が都知事になる前に議員だったこともうっすら記憶にある程度です。
石原さんが反田中の急先鋒だったというのはこの本の広告で知ったぐらいですが、リアルタイムで見ていたらその転向は衝撃なのかもしれません。
おそらく「天才」を買っているのはほとんどが50代以上の年代ではないのかと推測します。
そのあたりの年齢層にヒットする内容の本が出れば若い世代がまったく買わなくてもベストセラーになるんだな、というのが今回思った印象です。

田中角栄の言葉はちょっと検索しただけでもいろいろ出てきます。

「政治家は発言に、言っていい事/悪い事、言っていい人/悪い人、言っていい時/悪い時、に普段から気を配らなければならない」
(政治評論家の伊藤惇夫がテレビ出演時に田中角栄の言葉として話したエピソード)

「人間は、やっぱり出来損ないだ。みんな失敗もする。

その出来損ないの人間そのままを愛せるかどうかなんだ。

政治家を志す人間は、人を愛さなきゃダメだ。

東大を出た頭のいい奴はみんな、あるべき姿を愛そうとするから、現実の人間を軽蔑してしまう。

それが大衆軽視につながる。それではダメなんだ。

そこの八百屋のおっちゃん、おばちゃん、その人たちをそのままで愛さなきゃならない。

そこにしか政治はないんだ。

政治の原点はそこにあるんだ。」
(大下英治『田中角栄秘録』より)

こうして見ると今に通じること言ってるなーと思います。

 

◎小泉純一郎再興

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政治絡みでもう一つ気になったのが、2月の終わりに「小泉純一郎独白」(文藝春秋)という、ライターの常井健一さんのインタビューに小泉元首相が答えた独白本が出たことで、それがぽつぽつ売れています。
政界引退後しばらくは音沙汰なかった小泉さんですがこのところ反原発、反自民党的な発言をメディア上で続けてしていて、息子は自民党議員なのにいいのかな…と思ってしまいます。

話は小泉さんからはずれますが、少し前からテレビが政権批判をしにくくなっているという問題がクローズアップされています。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160405-01087016-sspa-soci

しかし書籍の世界は政治批評の本が相変わらず出続けています。
政治批評の言説がテレビから消えて書籍を読まないと触れられなくなったりすると、これからの庶民の「政治」に対する感覚もまた変わってくるのかもしれません。

 
◎相変わらずアドラーブーム

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NHKの「100分de名著」2月放送分で取り上げられたことでアドラー心理学の本が再ブームになったんですが、その中心となった本「嫌われる勇気」の続編にあたる第二作「幸せになる勇気」が2月末になり、依然として売れ続けています。

人が幸せになるために「原因があるからそうする」という考えではなく、「目的があるからこうする」という考え方ですね。
アドラーは「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言ってたそうです。
ホントにそのとおりでぐうの音も出ません。

 

◎「一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる」ムーギー・キム/著 ミセス・パンプキン(ダイヤモンド社)

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“親が「コレ」を言えば、子どもは自分から勉強する”というキャッチが効いているこの本もパブリシティをよく見ます。
おかげベストセラー。

“子供の育て方を学ぶ「育児本」、自分の受けた家庭教育を思い出し、自己分析をする「自己啓発本」、そして人の主体性を伸ばす「リーダーシップ本」としての3つの側面を持つ名著。全ての親、教育者のみならず、主体的に生きたいビジネスパーソン必読の「人の育て方」のバイブル的一冊! ”だそうです。
育児・自己啓発・リーダー論の3つをつなげて書いたビジネス書は珍しいのではないでしょうか。

 

◎原田マハ「暗幕のゲルニカ」(新潮社)

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同じ新潮社の百田尚樹「カエルの楽園」も売れてるんですけど、それ以上に気になるのがこの本。
著者がビッグネームでもなく、特にパブリシティが大きく出てるわけでもないのによく売れており、読んだ人からは「面白い!」という評判をよく聞くので気になってます。
ピカソの大作「ゲルニカ」をめぐる美術ミステリー小説。
原田マハさんはこの前の「楽園のカンヴァス」が非常に評判よく(私も読みましたが面白かったです)、その流れを汲んだ作品ということもあるのだと思いますが、こうやって文芸書が信頼で売れていくのはありがたいことです。

最近の文芸書は「火花」に代表されるように「読まれる本がひたすらたくさん読まれ、それ以外は一部の人にしか読まれていない」という状態になってきているのですが、賞を獲ってなくても芸能人がおすすめしていなくても読めば素晴らしい内容の本がたくさんあります。
世の中一般の人にもっと小説が身近なものになってほしいです。

 

◎マンガ大賞とった「ゴールデンカムイ」(現在6巻まで刊行、ヤングジャンプコミックス)がえらい売れてる

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もともと面白い面白い言われていた作品ですが「マンガ大賞2016」受賞のニュースから一気に火が付きました。
日露戦争後の北海道で繰り広げられるサバイバルバトル宝探し物語。
来年あたり映画になってそうな気がいたします。

まだいろいろありますがまた今度。
次は1か月あけないようにします。

 

☆予告

4/12(火)より「マンガ問題作フェア」を行います。
読めばかならず心を引っ掻くような、「問題作品」のマンガばかりを集めました。
こうご期待。

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