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June 2013

June 10, 2013

大谷翔平に「なんと孫六」を読んだことがあるか誰か聞いてきてくれないか

6月に入りましたがプロ野球は開幕前はほとんど補強らしい補強もせず「やる気あるのか」という下馬評が高かったわが千葉ロッテマリーンズがまさかの首位を走っており、嘘のようです。
もしかしたら嘘かもしれません。
去年も8月まで首位だったのにその後1ヶ月半で5位まで転落したチームだし、きっと嘘なんでしょう。

今年は日本ハムファイターズの大谷君の二刀流が話題を占拠している節がありますが、ここまでは見事だなあという感じです。
そもそも高卒ルーキーの選手が打てば6番、投げればローテーション入りって相当異常なことですよ。
成績的にはそんなビックリするような数字は残らないかもしれませんが、プロ野球の新しい歴史が生まれるのを見届けられるのは幸せなことです。

しかし、「プロ野球人気の低迷が嘆かわしい!新しいスターの出現を望む!」みたいにワーワーしていたOBの御仁たちが大谷君の二刀流についてはたいがい反対しているのは、先入観とか人間の我執とかマウンティングとかいろいろ見えて微笑ましいですね。
そこにいくと二刀流を「大賛成」とまで容認する数少ない肯定論者の落合博満さんは大きくてカッコいい業界の先人、通称ビッグダディだなーと思ってしまうわけです。

http://news.livedoor.com/article/detail/7529707/

で、反対に「成功してほしくないね」とペシミズム全開の野村さんの本がこのところバカバカ出てます。

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テーマが違えど、よくこれだけ出せるなと。
たいしたものです。

弱いチームは敗戦から何を学ぶかについて書いた「負けかたの極意」(講談社)は気になるなあ。

 

☆約2年ぶりに

○一巻で完結名作マンガフェアリターンズ

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はじめました。

今のところ「ゴーダ哲学堂」「フルーツ」が一番売れるという、予想外の滑り出しです。
私のオススメは伊藤潤二の「双一の勝手な呪い」ですね。
聡明な兄、優しくて美人の姉の下で、兄弟をひがみ、『貧血気味だから』という理由で常に釘を舐め、世を疎んじ、けどそのわりに凡庸にクラスの可愛い娘に片想いしてたりもする、恐怖と笑いが背中合わせに張り付いた不思議な双一君シリーズをご堪能ください。

個人的には受験勉強を控えたお兄さんが「双一がうるさいので勉強に集中できる部屋が欲しい」というと怪しい工事屋が「完全防音の部屋を作りました」と四重の壁の部屋を作ったけど、それは壁が四重じゃなくて部屋が四重、つまり部屋の中に部屋があってさらにその中に部屋が(以下略)を繰り返した末、マトリョーシカ的にえらい狭い部屋になってしまっている話がとてもおっかなくて好きです。

それ以外にも「リバーズ・エッジ」「11人いる!」も大変名作なのでこの機会にぜひ。

 

☆人見知り芸人の真骨頂

○「社会人大学人見知り学部 卒業見込」若林正恭(メディアファクトリー)

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若林さんについては私もご多分に漏れず「オードリーの春日じゃない方」程度の認識しかなかったのですが、以前藤沢周の「オレンジ・アンド・タール」(光文社文庫)の解説文を若林さんが書いててそれが意外に名文だったので、以来なんとなく気にするようになりました。

若林さんはとにかくいろんなことを気にする人で、いろんなことがネガティブな方にいくことを気にして悩み、そのうち「なぜこんなに悩むのか」ということに悩み、「なぜ自分はこんなネガティブなのか」と悩み、「もしかしてこのネガティブの穴の底には人生の答えがあるのではないか」と考えたりして、気がつくと公園で夕方までベンチで座っている、というようなことをよくしていたそうです。生きづらそうな人だ。

「そのネガティブの底に人生の答えがあると思ってるんだろうけど、20年探ってわかったのはそこにあるのはただの穴でしかないよ」という話が素晴らしいです。

この本はオードリーとして売れ出してから若林さんが社会性を学んでいく成長ストーリーみたいな側面もあって、初めて番組制作会議に出ることになって「何話せばいいんですかね」と聞くと「こうした方がいいと思ったことをみんなの前で言えばいいんだよ」と言われて、他の方が発言したある提案に対して「それは共感得られないんじゃないですか」と言ったら「若林くん、言葉を選ぼっか」と諫められる場面は自分も以前似たようなことを会議でしていたのでズキズキきました。

こじらせている人の書くものはだいたい面白いですね。
付き合うのは大変なんだろうけど。
そしてちょいちょい出てくる春日のスーパーポジティブシンキングなエピソードの数々がネガティブの沼に引きずり込まれた読者を再び陸に引き上げてくれる役割を果たしていて、大変バランスが取れています。
いい本です。

 

☆2年前に出て私に衝撃を与えた本が文庫になりました

○「秋葉原事件 加藤智大の軌跡」中島岳志/著(朝日文庫)

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著者の中島岳志の文庫あとがきが素晴らしいので一部引用します。

加藤にとって社会から切り離され孤立することは、生きる動機の喪失を意味した。
彼は「誰かの為に何かをさせてほしい、その誰かになってくれる人が欲しい」と切々とつづっていた。
しかし、そんな誰かが現れることは、彼にとって「ミラクル」だった。
どこに行けばそんな人と出会えるのか、想像できなかった。
獄中で自問自答する中、「ボランティアをやればよかった」「サークルや教室に通えばよかった」とも考えた。
しかし、やっぱり「社会との接点を確保しろと言われてもどうしたらいいかわからない」というのが彼の率直な思いだった。

この文庫あとがきだけでも読んで欲しいです。
最後の一文がまた突き刺さります。
「加藤君、僕は…」に続くあの一文が。
読んでください。

単行本の時の私の感想も載せときます。
http://inoo.cocolog-nifty.com/news/2011/08/post-db41.html

 

○オレンジページ

でひっそり本の紹介しました。6月17日号。なすとひき肉特集。

東京23区内で「豚肉となすのみそ炒め」がうまい定食屋がありましたら店主までご一報ください。

0617

○パズドラの攻略本

ってすんげー売れるんですね。

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(H)

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