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April 11, 2013

出光というとどうしても「題名のない音楽会」のイメージが

本屋大賞の授賞式に行ってきました。
例年通り人がわさわさでした。
春先、信濃町から明治記念館に向かう途中で「あー野球開幕したから、もしかして今日神宮でスワローズ戦あるのかな」と思いつつ歩くのが年一の恒例行事です。

今年は百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」が受賞しました。
読みましたが、読んでて胸が熱くなるいい話でした。
世代性別問わず勧められるという意味で本屋大賞らしい作品です。
百田さんは2009年に『ボックス!』、2011年『錨を上げよ』、2012年『プリズム』と毎年のように候補作に残ってたので、大賞取れたことは良かったなと思います。

で、これはなんとなくな私感なんですけど、明らかに本の売上が下がって、雑誌の休刊が相次いでて、電子書籍云々の前にスマートフォンに代表される多様で多大なる暇つぶし産業が跋扈している中で、なぜか本の話題というのが一般ニュースとかで取り上げられる機会が増えてる気がするんですね。
こないだ夕御飯食べながら19時のNHKニュース見てたら「村上春樹さんが3年ぶりの新刊を出すことになりました」とかアナウンサーが淡々と読み上げるので文字通り噴飯しそうになりました。
村上春樹は新作を出すこと自体が社会的ニュースになるほどの存在になってしまったのか、と。

どうもテレビニュースが娯楽化してナタリーで流すような情報を積極的にやるようになったんですよね。
「マクドナルドでなんとかバーガーが新発売」とか。
その流れなんでしょうけど、こういう時代になってしまった以上、出版業界全体で少しでもネタを提供していくようにしないと、なんかしらこちらから話題を提供していかないといけないんだろうなという気がします。
違和感はあるでしょうけどね。
黙ってるとホント知られないまま消えていくんだし。

だから、それぞれ一生懸命ネタを作りましょう。やれる範囲で。語るのはあとにしてね。

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☆そんなわけで

最近読んだ小説ではこれが面白かったです。

○「あのひとは蜘蛛を潰せない」彩瀬まる(新潮社)

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28歳女子。
街道沿いのドラッグストア店店長。
男性との交際経験なし。
母親との二人暮らし。
自分の価値感以外を認めない母が言う。
「そんなみっともないことやめなさい」
けど「みっともない」って何だろう?
母の「みっともない」が私を縛る。
私は何のため生きているんだろう?

安易に言葉にできないものがここにはありました。
他人と自分。
自分と他人。
その距離は底が見えるのに底に足がつかない沼のように。

よどみなく流れる文章と情景が目に浮かぶディテールの細かい描写が見事です。

☆今月号の「CREA」

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今月号の「CREA」が読書特集なのですが、その中の企画「私のすすめる文春文庫10選」のうち角田光代さんが選んだ10冊を棚に並べました。
さらに「テーマ別カフェ友文庫案内」の中にある「美味しいものを作りたくなる」の10冊も並べました。
美しいです。

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☆気になる本

○「ハゲに悩む ─劣等感の社会史」森正人(ちくま新書)

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おまえ…タイトルがストレートすぎるだろ…。

いや私も薄いんで…。

 

○「アラフィフ婚活 50歳・あぶれオスの奮闘記」石神賢介(飛鳥新社)

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この方、数年前にも婚活体験記出してましたよね。http://www.shinchosha.co.jp/book/610430/
結婚相談所じゃないけど、上手くいっちゃったら本書けなくなっちゃうんじゃないかな…。

 

○「カレーライスの誕生」小菅桂子(講談社学術文庫)

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まだ日本にカレーのカの字もない頃に岩倉使節団がセイロン島でカレーを食べていたとかよくそんな話集めたなというカレー教養がギッチリ詰まっております。

☆セールスランキング(3/10~4/10)

【一般】
1 昭和の東京 1(新宿区)   デコ
2 医者に殺されない47の心得  アスコム 
3 LESPORTSAC style1 ハロー デイジー    宝島社
4 おどろきの中国      講談社現代新書
5 日本人のための世界史入門   新潮新書
6 わりなき恋          幻冬舎
7 ’14 首都圏 高校受験案内  晶文社
8 雑談力が上がる話し方     ダイヤモンド社
9 評価と贈与の経済学       徳間書店
10謎の独立国家ソマリランド   本の雑誌社    

【文庫】
1 無宿 吉原裏同心(18)  光文社
2 バイバイ、ブラックバード  双葉社 
3 魔法科高校の劣等生(9)来訪者編 上  電撃文庫
4 バカとテストと召喚獣(11)  ファミ通文庫
5 プラチナデータ       幻冬舎文庫
6 とんび     角川文庫
7 ビブリア古書堂の事件手帖(4)  メディアワークス文庫
8 カッコウの卵は誰のもの   光文社文庫
9 県庁おもてなし課      角川文庫
10真昼なのに昏い部屋     講談社文庫

 

☆というわけで

4月12日金曜日は多崎つくるデビューです。どんな話なんでしょう。

当日は店頭即売も行う予定です。

 

○「色彩を持たない多崎つくると、 彼の巡礼の年」村上春樹(文藝春秋)

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