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October 2010

October 20, 2010

終わりなき日常を生きろ

非日常なイベント話が続きましたが日常な本屋話に戻ります。

☆店内一部改装しました

○文房具を増やしました。

 

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○ドンヒラノ社製布地ブックカバーの取り扱いはじめました。
売る側が言うのもなんですが、デザイン・質感ともにすごくいいカバーだと思います。

 

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○一般書・人文書・ノンフィクション関係増やしました。

 テーマごとに関連する新書もチョロチョロ混ざってます。

 

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○手帳・カレンダー・暦・年賀状の作り方ソフト、並んでいます。

 写真が一枚にまとまらなかったんで割愛。

 
 

☆最近読んだ本の中から

○「絶叫委員会」穂村弘(筑摩書房)

 

Photo

今年の5月に出た本なので微妙に今さら感がありますが、出版社から送られてきたフリーペーパー「ほむほむ新聞」が妙に面白かったので読んでみました。
ところでこれ何の本だろう、エッセイ?って思って読み始めましたが、これは人間が話す会話に宿る神を丹念に記した、一種の哲学書ですね。
たとえば「出だしの魔」について。
穂村氏が小学生の頃の運動会で、校長先生が壇上で挨拶をしていた。
頭上を指さして先生が言った言葉は、

「みんな、空を見てみなにゃー」

たぶん、「みんな、空を見てみなさい」って言いたかったんでしょうね。
けど口から出てしまった言葉は「見てみなにゃー」。
もうこれで終わりです。
あと先生が何言ってももうダメです。
というかおそらく内容は耳に入らないでしょう。
事実、
「生徒たちは『にゃー、にゃー』言いだして収拾つかなくなった」
と説明されています。そらそうだ。

こんな感じで、日常の会話に潜む魔というか、「人間はなんでこんなことを口走ってしまうんだろう」的エピソードが満載です。
どのエピソードも読むたびに「深いなあ」と思わされます。

 

○「青春手遅れ」益田ミリ(角川書店)

 

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なんでこんなの読んでるんだか自分でもよくわかりませんが、ちょっと前まで自分の中でエッセイブームみたいなのがあったのできっとその流れだと思います。
「すーちゃん」シリーズでリアリズム女子コミックエッセイ、みたいな独特の作品を出し続ける益田ミリが
10代のうちにやっておきたかったことを今さら思い出してくよくよする、一人酒的なエッセイ(とコミック)。
たとえば「放課後にファーストフード店でデートする」「修学旅行先から電話をする」「調理実習の差し入れをする」などのテーマについて延々と語ります。
いや、むしろよくここまで語れるな、ってくらい語ります。

どうなんでしょう、こういうのは男女で違うのか、それとも女子の中でも人それぞれなのかがわかりませんが、36歳男からすると悶々とする以前にこういうことを考えること自体がなくなったなー、というか。
まあ考えなくもないですけどね。
高校時代に、一回でいいから放課後一緒に女の子と帰りたかったな、とか。
私は中高一貫の男子校に6年行ってたもので、この本で益田ミリが憧れる風景はほぼあるはずもない世界のことで。
そうすると逆に共学だからこそ「モテる子はああなんだ」みたいなのが目の前にあって、せつなかったりするのかもしれません。
なんだろう、夢は知らない方が幸せなのか、夢は見る方が幸せなのか。
ここらへんは「百瀬、こっちを向いて」とか「電車男」にも共通するテーマです。

 


○「爆笑テストの珍回答」(鉄人社)

 

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全国の試験の回答の中の「なんじゃこりゃ」という珍回答を集めた本。

Q、ふりがなをつけよ
1、「くわしい事情は【省】きます」

A、【あとでき】

2、「日直」

A、【ひじき】

もう…神がかってますな。神々しい。

  
 

○おしらせ

日曜日に「お子さまプレゼント」というキャンペーンやってます。
主に小学生以下のお子さんがお買い上げになった際に粗品差し上げてます。
あくまで粗品です。

 

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(H)

October 19, 2010

野宿イベント終了しました

こんな感じでした。はい。

 

(トークショー)

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(野宿)

Nojuku4_2


まあ、「楽しかったか/楽しくなかったか」の判断は来ていただいた方々の評価に、「成功だったか/失敗だったか」の判断は歴史の判断に委ねたいと思います。
今回販売はかとうさんの「野宿入門」以外にもかとうさんが発行するミニコミ誌「野宿野郎」のバックナンバーや高野秀行さんの著書を3種類と割といろんな種類の本を売ったんですが全部あわせて67冊売れました。
トークショーの進行をつとめながらちょろちょろ人数を数えてたんですが、始まったころは30~40人くらいだったのが一番多かった21時40分くらいの時間で60~70人いたんで、まあよかったのではないでしょうか。

今回こういうイベントをやってわかったことは「作家のサイン会というのは効率がいいな」ということです。
トークショー終了後にかとうさんと高野さんがサインを始めたところ、その段になってから両氏の本を買う方が結構多くて、「サインもらえるんだったら買う」という層は意外に多いのだな、と。
だったら最初からサイン会すれば効率よくね?じゃ次はサイン会だ!…って、そっか、だから大書店はみんな作家のサイン会やるんだな、とようやくその段になってわかりました。
あれは書店側からして労働効率がいい販売イベントだったのです。
大変よくわかりました。
無駄の多い生涯を送って来ました。

今回はじめて野宿というものを、それもわざわざ自分の店のすぐ脇でしてみてわかったことは「コンクリの敷地の上で寝ると背中が痛い」ということであります。
インターネットで適当に買ったコールマンの2000円の寝袋は予想以上に暖かったけど、やっぱり布団が恋しいと思いました。
あと安眠できない。
すぐ脇をバイクが通ればエンジン音とライトの眩しさで当然目が覚めますし、人がただ歩くだけでも目が覚めてしまうんですね。
ちょっと遠くからする「コツ、コツ」という靴の音がだんだん大きくなってくると一瞬自分が踏まれるんじゃないか、上からストンピングを落とされるんじゃないか、そんな不安に囚われてしまいます。
今回イベントだったんで周りに野宿してる方々が一杯いましたが、仮にこれが自分一人だったら「このまま襲われるんじゃないか」という恐怖心はかなりあったと思います。
よく中学生とかがホームレスを襲った話がニュースになったりしてますが、とんでもない話だと思いました。
たぶん、襲った中学生は「そんなこともあったな」で記憶が消えていくんでしょうが、襲われたホームレスはこれから寝てる時に誰かが近くを通るとそのたびに襲われた時のトラウマがフラッシュバックしてしまい、平穏な心境はそうそう戻ってこないと思います。

しかし、イベントに参加してくださった十何人かの人たちと一緒に自分が毎日務めている店の脇で横になって夜空を見ていると、そこかしこにある街灯のおかげで空はなんとなく薄ぼんやりしていて、当然星なんか何星かわからないけどちょっと見えるぐらいでほとんど見えず、なにより星空そのものが自分のところのビルと隣のマンションが建ってるあいだの細い隙間にしか見えず、「せっまい夜空だなあ」と思いました。
私が今まで見た中で一番きれいだと思った夜空は真冬に北海道の洞爺湖のそばで見た夜空で、あまりそういう趣味は自分では無いと思ってたんですが、あれだけはちょっと泣きそうになりました。
その宝石の海のような空に比べるとドブ川のようなくすんだ狭い夜空の下で普段自分は働いており、飲んだ時はこの下を歩いて帰っていて、この空の下でずっと年をとっていくのだなあと感傷的になりました。
これもすぐに寝られなかったら考えたことでしょうけど。

まあ途中酒盛りが盛り上がりすぎて巡回のお巡りさんに怒られたり、高野さんの著書の用意が少なすぎて最後ほとんど完売状態になってしまったり、オープニングで流すはずだった音楽をすっかり忘れてしまったりといろいろありましたが、全部含めて、非常にいい体験をしました。
私はプロレスが好きなので全部プロレスの文脈で考えてしまうんですが、プロレスはまず「受け」がないと成立しない競技なんですね。
トップロープから華麗に宙を舞う技も、頭上に相手を持ち上げて落とすような大技も、全部卓越した受け身の技術と相手への信頼がないと成立しないものです。
もちろん、ああいう身体を張った世界ですから、どんなに練習で鍛えていても選手は怪我をしてしまうことがあります。
でも、レスラーの人たちからそういう時によく聞くセリフは
「(試合で怪我をしたのは)自分が受け切れなかったせい(=自分の受け身が未熟だったから)」
というものが多く、「試合中の怪我はさせた方ではなく、した方の責任」という価値観をよく耳にします。
「プロレスは信頼関係がないと成立しない」というのはそういう意味もあるんだと思います。

なんで、私も「この人とは信頼関係が成り立つ」と判断した相手であれば、とりあえず受け身をとってみようと思ってます。
そこでなんかあったら、たとえ事前の予定と違っていても、そこまで含めて受け切れなかったこちらの責任なのです。
事前と違うことをその場でうまく回せなかった未熟さを今後の糧にしたいと思います。
私はただの本屋の店主ですが、前に本屋プロレスの記者会見やった時にDDTのリングに上がったことがあるんですね。
なんで私にもきっと「Uの遺伝子」ならぬ「Dの遺伝子」が流れておるわけです。
それを今後も書店人生で生かしていければと思います。
ってまたマニアなプロレスファンにしかわからないような説明をしてしまいましたが。

いろいろありましたが参加した方々が楽しかったらそれでよかったと思うし、こっちはこっちでいろいろと経験になりましたし、まあやってよかったかなとは思います。
そんな感じで今後もよろしくお願いします。

 

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伊野尾書店店長 伊野尾宏之

October 04, 2010

臨時休業のおしらせ

10/10(日)は店内改装のため臨時休業とさせていただきます。

よろしくお願いいたします。

October 02, 2010

「本屋野宿トークショー」開催のお知らせ

本屋プロレス以来のイベントを開催することになりました。

~「野宿入門」(草思社)刊行記念・トークショーの後は野宿をしよう~

「本屋野宿トークショー かとうちあき×高野秀行」

10/16(土) 21002200(集合開始2030

場所:伊野尾書店店頭

料金:無料

(雨天決行)

・当日、かとうちあき著「野宿入門」および高野秀行氏の著作を店頭で販売いたします。

トークショー終了後、かとうちあき、高野秀行両氏がそれぞれの著書を購入いただいた方にサインを行います。

・会場は伊野尾書店店頭です。座席はありません。オールスタンディングになるかその場で座って聴いてもらうかは当日の集まった人数次第です。トークショー中、多少の交通整理にご協力いただくことがありますのでその際はよろしくお願いします。

・トークショー終了後、かとう・高野両氏はそのまま伊野尾書店付近で野宿をします。ご都合が許す方は両氏とともに野宿にご参加ください。その際は各寝袋・ダンボール・新聞紙など持参でお願いします。

・トークショー中の飲食はご自由にどうぞ。

・野宿開始以降は流れ解散です。

・その他、当日の天気やパネラーの話の盛り上がりや地域的に気まずい流れになったりした場合は早く終了する可能性がありますことをご了承ください。

    

【問い合わせ先】

・伊野尾書店 03-3361-6262 (担当:伊野尾)

 

専用のイベントスペースがある大書店では絶対できないような、さぞかしカオスに満ち溢れた空間になると思いますのでぜひご参加ください。 

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