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April 2009

April 25, 2009

「人生の終わりの十年いらないから この三年がもう一度欲しいって誰かいってた」

泥酔して警察にご厄介になるなんてエピソードは一般人だと武勇伝になるのに、スターとなるとそれは「犯罪」になってしまうんですね。
容疑者かあ、メンバーじゃないんだ、ふうん、と思いながらちょうどいい機会だから子どもたちに「“悪いこと”とは起訴された段階で確定するもので、逮捕された人イコール全員犯罪者ではない」って教えたらいいのにと思いました。
なんつーか、事件そのものよりこんな事件がほぼ全国民の頭にわっと浸みこんでしまう我々をとりまく今の環境のことをいろいろ考えました。
とりあえず、店の奥の音楽雑誌の隅っこにあったこんなのを前に出したらあっというまに完売しました。

○音楽誌が書かないJポップ批評 SMAP「20+1抱腹絶頂ヒストリー」(宝島社)

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★プレゼント

何でもいいから何か読みたいな、でも何読んだらいいかわかんない、という人にこんなのはどうでしょう。

○「Present」角田光代/小説 松尾たいこ/絵(双葉文庫)

 Present

プレゼントをめぐる、12のおはなし。
この世に生まれて最初に親からもらうプレゼントである「名前」から始まり、友達にもらったもの、恋人にもらったもの、そして家族からもらったもの。
形あるものだけがプレゼントではありません。
「初めてのキス」も、「記憶」もプレゼントです。

巻末に著者の角田光代が書いてますが、プレゼントは何をもらったかということより、もらった人と自分はどういう関係だったのか、そのときどういう状況だったのか確認する装置なのだと思います。
とても読みやすい文章で、ふだんあまり本や小説を読まない人におすすめしたい一冊です。
胸がじんわりして、誰かといろんな話をしたくなる。
そんな一冊です。

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★青春の痛みを伝える作家・安達哲

かつて私が激しく魂をゆさぶられたマンガ作品「さくらの唄」を描いていた安達哲の本が最近講談社BOXから復刊しているので、ミニフェアを行っています。

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青春を美しく、そして残酷に描く作品を書かせたらおそらく右に出るマンガ家はいないのではないでしょうか。
ここまできたらもう一つの代表的作品「キラキラ!」も講談社BOXで復刊させてほしいものです。

☆「カラスヤサトシ(4)」は発売日が5/22に延期になりました。

 発売前にここでとりあげた本はよく延期になります…。たまたまだと思いますが。

(H)

April 24, 2009

研修生の告白

ブログをご覧の皆様、お初にお目にかかります。
アダチと申します。

アメリカンプロレスと野球とお笑いが大好きで…
といった自己紹介の前に、
私が何者かということについて説明させて頂きます。

こちらの伊野尾書店に初めて来たのは、
ちょうど2週間前の金曜日でした。

実は私はとある出版社の新入社員です。
書店研修ということで我々は各地の書店様で2週間、
勉強をさせて頂いておりました。

今日はその最終日ということで、その記念にと言いますか、
店長の粋な計らいにより、
ただいませっせとキーボードを叩いているワケでございます。

接客業の経験の無い私は、実際にレジに立ってみてまず、
パニック状態に陥りました。
お代の受け渡し、ビニール・ヒモの取り外し、短冊を抜く、袋に入れる、
そして最大の難所「カバーをかける」
という連続攻撃に初日は(というか2週間ずっと)KOされました。
これに図書カード・クレジットカード・領収書あたりが加わると、
脳ミソの一部がとろけるという恐ろしい感覚に襲われます。

しかし、2週間とはいえ、毎日のように接客をしていると、
スピードと丁寧さのどちらを求めているお客様なのか、
という見極めが少しずつ身に付いてまいりました。

お客様の視点に立って物事を考えるということを、
少しでも実感できたのではないかなと思います。

朝の荷物のヒモ解きも大切な作業です。
書店の中の雑誌の並べ方がここまで毎日変化し、
その変化のひとつひとつに意味があるということを
改めて強く知ることができました。

社長には、ほぼ毎日配達のお仕事を教えて頂きました。
街の変化、お客様の入れ替わりなど、
様々なお話を聞かせて下さいました。

配達のお仕事もこなす書店さんというのは減ってきているそうです。
お客様との繋がりを強く感じることができる重要なお仕事だと思うので、
今後とも続けていてほしいと、勝手ながら個人的に強く思います。

さて、私はまだ配属も決まっていない新入社員ですが、
自分の目標といいますか、取り組みたい仕事について一つ書かせて頂きます。

私は根っからのサンデーっ子なので(どこの出版社勤務かバレますね…)
ジャンプ・マガジンを打ち負かすためのお仕事をしたいと思い、
この会社に入りました。

さらに根っこの部分では、アメリカンプロレス・お笑い・プロ野球などなど…
人々に感動・笑い・興奮、そして夢を与えるような娯楽が大好きであるということもあり、
それらに携わることができればなと思い、現在の仕事を選んだワケでございます。

なので、
「人々に上質な娯楽を提供する」
ことが私の目標であります。

さて、特に笑いどころも無い、
大変冗長な文章を書いてしまいました。

「お笑い好きのクセに…」
「本当に編集志望なのか?」
「そんなんで娯楽を提供できんのかよー」
といったクレームは、自分自身が最も強く感じているので
カンベンしてくださいませ。

店長に、
「笑いドコロを3つほど、ヨロシク」
とサラリと脅されたのに、ヒジョーにマズいです。
プロレス好きの店長の長身からどんな技が繰り出されるのか…
恐ろしすぎます。

最後になりましたが、この2週間は本当にたくさんの方にお世話になりました。
伊野尾書店の皆様はもちろん、
一人一人のお客様、
そして、現在この文章をご覧になっている皆様全員が、
自分に様々なことを教えて下さり、また気付かせて下さいました。

本当にただただ、感謝でございます!

出版業界のために、
そしてこちらをご覧になっている皆様のために、
今後とも精一杯頑張ってまいりますので、
よろしくお願いいたします!

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April 20, 2009

マイ・ブックストア・ビヨンド・ザ・アベレージ

最近、FM東京で日曜夕方にやってるラジオドラマ「あ、安部礼司」が大好きです。
いいっすねー、あのホイチョイプロダクションが裏で手を引いてるかのような微妙な軽薄さが。
けどあれ、『ナイスサーティーズ』って言ってるけど、選曲が明らかにサーティーズじゃなくてフォーティーズなような…BOOWYに中森明菜にC-C-Bって。
そんなことより最大の問題は、私が日曜夕方にラジオを聴く習慣がないのでしょっちゅう聞き逃していることなんですが。あたっ。

★訂正

先日ここでお伝えした4月23日の店頭販売は諸般の事情により、5/8(金)に延期となりました。
というわけで「サンジョルディの日」ですっかりおなじみの4月23日はぜひ「カラスヤサトシ」の4巻をどうぞ。
その日は「アザゼルさん」「チーズスイートホーム」の新刊なんかも出たりします。

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★ひとりめし

○「東京ひとりめし」(京阪神エルマガジン社)

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松屋や大戸屋も素晴らしい店ですがたまにはこんな店に行ってみるのもどうでしょう。ひとりごはんもこういう本があるとだいぶ楽しみ方が変わってくるのでは。

  

★サプライズ

○「人を喜ばせるということ だからサプライズがやめられない」小山薫堂(中公新書ラクレ)

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放送作家の著者は目覚まし時計をセットしなくても、前の日に夜更かしをしても必ず朝5時半に目が覚めるのだそうです。
それは「毎日、今日はどうやって人をサプライズさせようかな」と考えてるとワクワクして目が覚めてしまうのだとか。
すごい人です。
その小山薫堂が仕掛けたサプライズの全記録。
仕事の一環としてやったようなのもあれば、遊びのような、というか単なるイタズラのようなものもあったり、周りの人からしたら決して楽しいばかりのサプライズばかりでもないような気がしますが、ともあれ本人は大変楽しそうです。
なんかどうしようもない人の記録のようでもあるし、人生を生きる上で結構大事なことが書いてあるような気もする、とても不思議な本です。
つーかやっぱりヘンな人です。面白いけど。

(H)

April 13, 2009

サクラ咲くよサクラ舞うよサクラ

新年度が始まって2週間、都内ではサクラが咲き、そして散り始め、プロ野球が始まり、そしてもうすでにこの段階で暗惨たる気分になっているベイスターズのファンの方には同情を禁じ得ない今日この頃ですがいかがお過ごしでしょうか。
かく言う私の愛するマリーンズもパリーグ最下位をひた走ってますが。
まあ長いシーズン、楽しく行きましょう。

★なんで働くの?

というわけでこんなフェアをやってます。

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「なんで働くの?」
お金のため、生活のため。
それも一つの回答です。
じゃあ仕事中に生まれる様々な疑問はすべて「お金のためだ」と自分の中に閉じ込めておけばいいのか?
そういうわけにもいかないと思います。
ネットで誰かに言う。
誰かに聞く。
誰かに教えてもらう。

たぶん、どうやっても答えは見つからないと思います。
この問いには絶対に他人が答えを出してくれないからです。

けど、答えを出すためのヒントをどこかから得ることはできます。
それには、本が一番刺激があると私は思っています。

「働く理由―99の名言に学ぶシゴト論。」戸田智弘(ディスカヴァー・トゥエンティワン)にはそういった働くことにまつわるモヤモヤを少しだけ吹き飛ばすような言葉がたくさん散りばめられています。
実にいいことがいっぱい書いてあるのですが、一つだけ紹介します。

「仕事は探してやるものだ。自分が創り出すものだ。与えられた仕事だけをやるのは雑兵だ」―織田信長

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★隠れた名作

「あんまり中央線乗らないんだけどな」と思いながら読んでみたところ、予想外のヒットでした。

○「中央線ドロップス」元町夏央(双葉社コミックス)

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中央線沿線の街とそこに生きる人々を描いた連作短編集。
浅野いにお、戸田誠二といった連作短編の名作を次々生み出す書き手たちと比べてもまったく遜色ない作品だと思います。
吉祥寺のセックスレス夫婦が静かに破綻を迎える瞬間と、御茶ノ水の大学に通う男子学生が住んでいた部屋を空ける場面に、ノドの奥がカーッと熱くなりました。
中央線に乗ったことがない人でもストーリーはまったく色褪せないと思うので読んでみてください。

 

★予告

4/23(木)、店の前である本を大々的に店頭販売します。
何かは当日のお楽しみに。
ちなみに「CanCam」ではありません。
「カラスヤサトシ(4)」でもありません。

 

けどカラスヤサトシは本人が来てくれたら一緒に売ってもいいかな…。

(H)

April 06, 2009

はじめまして

店長に頼まれたので書いてみます。アルバイトのmです。
書店のアルバイトを始めて、一年が経ちました。
いろいろと大変な仕事もありますが、お仕事の中でこのブログを書くことが一番大変です><

なぜなら

書店員なのに本を読みません(笑)
だったら「なぜ書店でバイトしてるのか」ってことは自分でもよく分かりません…。
すみません(涙)。

なので、最近読んだ本とかオススメの一冊とかはあまり紹介できません(涙)

ですが、そんな私にもオススメしたい一冊が見つかりました!

4/10発売 スラムダンク 「あれから10日後」完全版/井上雄彦

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2004年12月、旧神奈川県立三崎高校で三日間だけ行われた「スラムダンク一億冊感謝記念・ファイナルイベント」そこに描き下ろされた黒板漫画「あれから10日後―」(最終回から10日後のお話)を完全収録したフォトブックです。

ファンの間では伝説化されているこの作品。

なにを隠そうスラムダンク世代な私は、「スラムダンクに影響されてバスケを始めた」よくあるパターンの一人(笑)

そんな私はファイナルイベントにも参加し、黒板漫画をこの目で見てきましたが、やっぱり感動です。

イベントに行けた人も、いけなかった人もページをめくる度にウルウルきちゃうんじゃないでしょうか?

(M)

お花見シーズンの新刊案内

隣国にミサイルの発射実験をされたことよりも政府の誤報を出したことの方をことさら大きく扱ったり、確認のとれてない未確認情報をアブクのようにジャンジャン流してしまう日本のメディア体質の方が不安になった週末でした。

これから出る本のなかから気になったものを適当にピックアップ。

○パラドックス13
東野圭吾
毎日新聞社
予定税込価格 1,785円

発売予定日 2009年4月10日

「世界が変われば善悪も変わる。
人殺しが善になることもある。
これはそういうお話です」(東野圭吾)

○見仏記 ゴールデンガイド篇
著:いとう せいこう 著:みうら じゅん 
 
出版社名 角川書店
発売予定日 2009年4月24日
 

ゴールデンガイドって何?

○運命の人 1
山崎豊子 
 
出版社名 文藝春秋
発売予定日 2009年4月後半
 

「戦後政治の闇に挑んだ新聞記者の愛と挫折、再生のドラマを、徹底取材で描く」

「沈まぬ太陽」が出たのが私が書店員になってすぐのころでした。もう10年も前です。

○厭な小説
京極夏彦 
 
出版社名 祥伝社
発売予定日 2009年5月10日
 

“恐怖”でも“戦慄”でも“怪奇”でもなく、ただひたすらに“嫌悪感”を突き詰めた異色の連作小説集。
「ゲラを通し読みしていて、ほんとうに厭になりました」と著者。

○日本語で書くということ
水村美苗/著
筑摩書房  1,680円
○日本語で読むということ
水村美苗/著
筑摩書房  1,680円

シリーズになるんでしょうか。

○シリコンバレーから将棋を観る - 羽生善治と現代
梅田望夫 著 
 
出版社名 中央公論新社
発売予定日 2009年4月25日
 

これは面白そうです。


○ナショナリズム論・入門
大澤真幸編・姜尚中編
 

出版社名 有斐閣
発売予定日 2009年5月20日 

この二人が「編」ではなく「著」だったらかなり大きな本だったんですけど。

○真実
アントニオ猪木 
 
出版社名 ゴマブックス
発売予定日 2009年4月8日
 

タバスコの真実についても語ってほしいものです。

○B型の品格 本音を申せば
小林信彦
 
 
出版社名 文藝春秋
発売予定日 2009年4月後半
 

高木三四郎氏も愛読する小林信彦の新刊です。

 

ご予約はメールで承ります。

(H)

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