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November 2008

November 26, 2008

【アルバイト募集】

  

 伊野尾書店ではパート・アルバイトを募集しています。

 業務内容はレジ番、清掃、荷物の開封、本の陳列、返品作業、
並べる本の発注、フェアの選書、近くの配達、
その他店頭で発生する業務はなんでもやってもらいます。

 ご興味を持った方は一度ご相談ください。

 【時間】 (1)9:00~17:00  

       週3日以上働ける方

 【時給】 820円(開始一か月間770円)

 【資格】 18歳~40歳くらいまで

 【待遇】 交通費支給(上限有)・エプロン貸与・社内割引有

 (電話)03-3361-6262  採用担当/伊野尾

 E-mail:inoo-book@nifty.com

ごくごく一部でお騒がせしております

最近一部で過分な扱いを受けている店長です。
今がピークで、バブルで、一過性です。
プロレスラーでいえば剛竜馬です。
タレントでいえば坂本ちゃんです。
目についても鼻についてもどうか見逃してください。

ということで、これから発売される新刊から適当にピックアップ。

○3月のライオン 2 ジェッツコミックス
羽海野チカ/著
白泉社
予定税込価格 510円
発売予定日 2008年11月28日

○Perfume Portfolio
関和亮/撮影
ワニブックス
予定税込価格 2,625円
発売予定日 2008年12月17日

はじめての写真集だそうで。
あいかわらず私は三人の顔と名前がわかりません。

○夜は短し歩けよ乙女 (文庫)
森見 登美彦/著   
出版社名 角川グループパブリッシング
発売予定日 2008年12月25日
 

もう文庫になるそうです。
発売時期からいっても、今年の年末年始に読まれる本ベスト10に入りそうですね。ってそんなランキングが誰が集計するんだ。

○あした吹く風
あさのあつこ 
出版社名 文藝春秋
発売予定日 2008年12月1日 

○猫を抱いて象と泳ぐ
小川洋子 
出版社名 文藝春秋
発売予定日 2009年1月上旬 

○ダブル・ファンタジー
村山由佳 
出版社名 文藝春秋
発売予定日 2009年1月上旬
 

○巨人軍は非情か
清武英利 
出版社名 新潮社
発売予定日 2008年12月18日
 

現役の読売巨人軍球団代表が自分のチームについての本を書くというのは沢村とスタルヒンの時代から始まった長い野球史の中でも初めてのことではないでしょうか。
清武氏は「週刊ベースボール」でも連載を持っているのですが、実は「週べ」の中でもっとも読むのを楽しみにしてるのが清武氏のエッセイだったりします。
一般的に“悪役”のレッテルを張られがちなチームのイメージをなんとか払拭しようと努力している姿勢が随所に見られ、毎回非常に興味深い内容です。
先日の日本シリーズ第七戦の前にメジャーへの移籍がほぼ決定的な上原が挨拶しにきたときの二人の会話など、実にしびれました。

ちょっと面白い本、入れました。

○ワンダーJAPAN

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“日本の<異空間>探検マガジン”というキャッチがついてますが、本当にヘンなものがいっぱい載ってる雑誌です。
私は建築とかデザインといった「CasaBRUTUS」的カルチャーがまるでわからない凡人ですが、ここに載っている建物や場所がどれも明らかに異様であるということはひと目でわかります。
みうらじゅんの追い求める世界と共通した何かがあることはわかりますが、こちらには笑いという逃げ道を用意していないだけに意味のわからない圧迫感があります。
まあ、結局は笑うしかないんですけれど。

今回は東京特集と、「5000人が消えた島」軍艦島特集を入れてみました。
様子次第で今後増やすことも考えてみたいと思います。

そんなことを思ってたらワンダーJAPANはしょこたんが激賞しているそうです。へけっ。
http://blog.excite.co.jp/shokotan/2865849/

(H)

November 17, 2008

むかしバイトしていた店の名前は「301」でした

なんか最近TVつけてるとやたら「252!252!」って絶叫されてるんですけど、あれは「日本沈没」みたいな映画なのでしょうか?
Googleを使えば0.3秒でわかることすら調べるのが面倒くさいというのは単に疲れているのか、それとも老化が進んでいるんでしょうか?252、応答せよ!

というわけで最近の新刊の中から気になったものをいくつか。
はい、前振りに特に意味はありません。252。

○「Hanako」新宿特集

 Hanako

http://magazineworld.jp/hanako/935/
(一部立ち読みできます)

おなじみの新宿特集。
実は前回の新宿特集はそれほど売れなかったのですが、今回は非常によく売れてます。
何が違うのでしょう。
かつて私が「さくらや」にゲームソフトを買いにいった帰りに立ち寄っていそいそと食べていた「王ろじ」のカツカレーが“厳選ランチ”として紹介されてました。
あまりオシャレになると私のようなパッとしない30男がなかなか入りにくくなってしまうのではないかということが若干気がかりです。

○「テッパン男」壇れみ(ヴィレッジブックス新書)

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銀座の高級クラブのホステスを経て作家に転身した著者の語る成功する男の条件論。
以前、おちまさとが「鉄板病」という本を書いてたのでこの「テッパン男」もつまらない男のことを言ってるのかな、って思ったらこちらは「間違いがないイイ男」みたいなニュアンスのようです。日本語って難しい。
女性が男性諸氏の様々な言動にダメ出しする、というテキストは今やどこでも見かけることができますが、さすが本を出してる方は指摘する点が違います。
たとえば「福田前首相のスーツはまるで体にフィットしてない」。だから「パッとしてないように見える」。
これは男の私には全然気づかない点でした。
確かに言われてみればダボダボしてた気が。
そういうところを見てるんだなあ…。

○「一年は、なぜ年々速くなるのか」竹内薫(青春出版社新書)

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『99.9%は仮設』の著者が語る時間論。
「年をとるにつれて「今」の感覚が間延びしていって、若者が3秒だと思ってる「今」が年をとると5秒になっているのではないか?」
ああ…それ以上言わないでくれ…。

○「ケータイ料金は半額になる!」山崎潤一郎(講談社BIZ)

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ぜひそうなっていただきたいものです。
ちなみに私はauです。

○「取るに足らない事件」「続・取るに足らない事件」早川いくを(バジリコ)

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昭和20年代の新聞の片隅に載せられた「取るに足らない事件」を集めた本。
読んでるととにかく泥棒が多いことに気づきます。
かつての泥棒が今は振込み詐欺に変ったということでしょうか。
また、当時もストーカー犯罪は多かったようですが、昭和24年に神奈川であった事件の犯人が女性に送った脅迫文がすごい。

「恋人になれ。ならぬと今年中になんとかする」

なんとか…何されるんだろう。これは怖い。

○「クルマは家電量販店で買え! ~価格と生活の経済学」吉本佳生(ダイヤモンド社)

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まず、ヤマダ電器でクルマを売ってるということを知りませんでした。
ちなみに著者は「スタバではグランデを買え!」の人です。

○「雷神帖 エッセー集成2」池澤夏樹(みすず書房)

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河出書房新社の「世界文学全集」の編集に忙しそうな池澤夏樹が本について書いたエッセイを集めた本。
青山ブックセンターの思い出やら沖縄の本についてやらいろいろ書いてます。
最近作った「本の本」というコーナーに差してます。

(H)

November 11, 2008

地平を駆ける獅子を見た

日本シリーズ、すごかったですね。
ここ何年かのシリーズは4勝0敗とか4勝1敗とどちらか一方のワンサイドばかりだったので、こういう接戦に次ぐ接戦の末、通常ではありえない選手の起用法が出てきてそれがまたシリーズの流れを変えるという「かつての日本シリーズ」のような試合を今また見ることができて、本当に興奮しました。
結果的にはライオンズが日本一になりましたが、ジャイアンツも本当にいいチームで素晴らしい試合をしたし、両チームにいい試合をありがとう、と言いたい気持ちでいっぱいです。
プロ野球に興味のない方からすると到底意味不明な感覚だと思いますが、こういう試合が見られて私はとても幸せです。

というわけで抜群の、本当に抜群のタイミングでこんな本が出ます。

○「寛容力 ~怒らないから選手は伸びる」渡辺久信(講談社)

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http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=215000X&x=B

初の著作のオビでメッセージを呼びかけてるのがなぜ清原なのかよくわかりませんが(普通こういうのって“怒ってばかりじゃ若者は伸びない!”とかそういうコピーがつくのでは)、とにもかくにも前年5位だった球団を一年で日本一にまで引っ張りあげた時の人なので、興味深い内容は多いと思います。

まだ中を見てないのでこの話が載ってるかはわかりませんが、シーズン中にホームをつこうと焦った片岡が牽制でアウトになった時に「積極的に行こうとして出たミスなんだから、しょうがない」として久信監督はそれ以上責めなかったという話を以前どこかで聞きました。
日本シリーズ最終戦で片岡は博打ともいえるような走塁を次々成功させ、一人で点を取るすさまじいプレーを見せましたが、あれなんかもその「寛容」がなければ出なかったプレーなのでしょう。
もちろん寛容にしてればなんでも上手くいくわけではないでしょうが、自分たちとはまったく違った慣習で育ってきている下の世代にどう接したらうまく動いてくれるのか、一つのヒントは出ている気がします。

 
組織におけるマネジメントとは正反対の本ですが、気になった新刊を2点。

 
○「サバイバル! ~人はズルなしで生きられるのか」服部文祥(ちくま新書)

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携帯電話やラジオといった通信機器、コンロなど電気で動く道具を持たず、米と調味料、それに必要最低限の装備だけを持って山の中で自給自足の生活をしながら登山をする「サバイバル登山」。
そんなサバイバル登山を始めた著者による自らの体験談と、そこから見える人生論。

まあとにかくケータイだのコンビニだの現代文明の便利さに囲まれた生活に慣れきってる人間からすると、この服部さんのやってることはいろんな意味ですさまじいです。
川で魚が釣れなければ食べるものもなくなっていくし、毎日寝るところを探すのも安全に横になれる場所を毎日探すのは相当な苦労です。
山の中で釣り人が捨てて行った袋を開けてない状態のインスタントラーメンを見つけて「食べていいものだろうか?」と悩むシーンなど、笑っていいのか悪いのかすらわからなくなります。
とりあえず、ロハスとかエコロジーって言葉はこの人の前では恥ずかしくて使えないと思います。

○「ぼくは猟師になった」千松信也(リトルモア)

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京都大学に出て猟師になった若者の話。
なんでそもそも猟師になろうと思ったのかという疑問から、一歩間違えれば命を失いかねない状況で獣を獲る猟師という職業の苛烈さまで、実に淡々と著者は語ります。
しかし淡々としてるがゆえに、その対比として現代生活が何を見えなくして何に気付かなくなりがちなのか、浮かび上がってきます。
著者が行う「ワナ猟」と呼ばれる狩猟方法、獲物の解体やワナのメカニズムなども本の中で細かく紹介されており、日頃知ることのない猟師という職業のことがよくわかります。

この2冊を読むと、あらためて人間が生きるって大変なことなんだなあと思わずにいられません。
逆に考えれば、いろいろ社会問題が言われててもラクにご飯が食べられるってことは本当にいい時代なのだなあ、とも思います。
いろんな人に感謝しつつ、明日も私はコンビニにおにぎりを買いにいくことでしょう。

(H)

November 03, 2008

10月のセールスランキング

清原の引退試合に始まり麻生首相の増税宣言で終わった10月のセールスランキングです。

《10月セールスランキング》

【一 般】   
1 O型自分の説明書      Jamais Jamais 文芸社
2 ガリレオの苦悩    東野 圭吾 文藝春秋
3 夢をかなえるゾウ      水野 敬也 飛鳥新社
4 聖女の救済      東野 圭吾 文藝春秋
5 もう一軒 おつまみ横丁    瀬尾 幸子 池田書店
6 蛇王再臨 アルスラーン戦記  13     田中 芳樹 光文社
7 親子という病 香山 リカ 講談社現代新書
8 竹中式 マトリクス勉強法    竹中 平蔵 幻冬舎
9 今日、ホームレスになった       増田 明利 彩図社
10 地域批評シリーズ 新宿区 副都心編  昼間 たかし マイクロマガジン
   

【文 庫】   
1 容疑者Xの献身  東野 圭吾 文春文庫
2 キノの旅  12 時雨沢 恵一 電撃文庫
3 探偵ガリレオ   東野 圭吾 文春文庫
4 検察捜査     中嶋 博行 講談社文庫
5 沽券 吉原裏同心  10    佐伯 泰英 光文社文庫
6 ナイチンゲールの沈黙 下 海堂 尊  宝島社文庫
7 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 伏見 つかさ 電撃文庫
8 灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパーク 6 石田 衣良 文春文庫
9 おくりびと 百瀬 しのぶ 小学館文庫
10 無痛       久坂部 羊 幻冬舎文庫
   
【コミック】   
1 HUNTER×HUNTER  26     冨樫 義博 集英社 ジャンプC
2 BLEACH-ブリーチ-  35   久保 帯人  集英社 ジャンプC
3 おおきく振りかぶって  11 ひぐち アサ 講談社 アフタヌーン
4 ベルセルク  33 三浦 建太郎 白泉社 ジェッツC
5 ソウルイーター  13        大久保 篤 スク・エニ ガンガンC
6 ヴァンパイア騎士   8          樋野 まつり 白泉社 花ゆめC
7 NANA-ナナ-  20 矢沢 あい  集英社 りぼんマスコットC
8 BECK  34 ハロルド 作石 講談社 KCDX
9 スキップ・ビ-ト!  20 仲村 佳樹 白泉社 花ゆめC
10 海街diary   2 吉田 秋生 小学館 フラワーC

ピックアップの一冊

○「今日、ホームレスになった」増田明利(彩図社)

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定価550円のいわゆる廉価本と呼ばれるタイプの読み捨て本だと思ってましたが、中読んだら意外に深くて考えさせられます。
なんというか、社会の内と外を隔てる“壁”が昔よりもどんどん厚くなってきて、一度外に出てしまうとまず戻れないという現状に胸をつかれました。
そして50歳前後になってきたら経営者かそれに近いポジションでもない限り、まず煙たがられて追い出されていくというシリアスな話に自分がこの先それぐらいの年になったときにどうなるか、どうできるかということを悶々と考えてしまいました。

一般部門と文庫部門、この3ヶ月1位の商品が変わってません。
こと伊野尾書店においては「O型自分の説明書」はもう少しで「ハリーポッターと死の秘宝」の売れ数に追いつきそうです。
そして以前「ガリレオ」ブーム止まりません。
関連書がパカパカ売れていきます。

こうなると東野圭吾の作品を一番持っている講談社は「加賀恭一郎シリーズ連続映像化」とかやってくれるでしょうか。
加賀恭一郎って誰がいいんでしょうね。
昔は加勢大周とかイメージしてたんですけど、今だと玉木宏とかになるんですかね。
まあ加勢大周はどっちみち難しいと思いますが。

(H)

November 01, 2008

パンクだぜ石川くん

当店も加盟している東京都書店商業組合青年部で「東京都書店地図」を作成しました。

東京都書店地図
http://www.tokyo-shoten.or.jp/kumiaimap_utf8.htm

ただ書店を探すだけならGoogleマップでもできますが、こちらは電話番号・営業時間・定休日などもわかります。
「配達してくれるお店」なんて種類を選択して表示させることもできます。
なかなかよくできていると思います。

ちなみにGoogleマップで「中井 書店」と検索すると見事に神奈川県の東名高速・秦野中井インター近辺の書店が表示されます。
どこへいっても格差社会です。

 
そんな格差問題はなかったようで実は今以上にハードに存在していたであろう明治時代の歌人・石川啄木のことを描いた枡野浩一の「石川くん」(集英社文庫)を今読んでるんですが、すごいですね啄木。

どんよりと くもれる空を見てゐしに 人を殺したくなりにけるかな

=『どんよりと くもった空を見ていたら 人を殺してみたくなったり』(現代語訳:枡野浩一)

いやいやいやダメだって!
なんだこのカミュの『異邦人』のような理不尽な殺人衝動は。
他にも「俺に頭を下げさせた奴ら 全員死にますように」(同訳)とか物騒な詩があったり、大人になってもいつまでも十五歳の頃の自分にグジグジ拘泥していたり、国語辞書の父・金田一京助に金借りて娼妓と遊んでたり。
教科書で学んだ“純朴”“清貧”という石川啄木のイメージがぶっ壊されました。

しかしこの若さゆえにやたらハイになったりダークサイドに転落したりといったアップダウンの激しさは、どこか大槻ケンヂの「グミ・チョコレート・パイン」「リンダリンダラバーソウル」あたりの作風に近いような。
まあ、二人とも歌人ですしね。パンクだし。

どうでもいい話ですが、啄木の詩を読んでるとどうしても「こち亀」に出てきた御所河原組長の詩の方を思い出して仕方ありません。
「たわむれに 母を背負いて バックドロップ」とか。

 Photo

(H)

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