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June 2008

June 28, 2008

夏といえば

気がつけばあっというまに6月も終わろうとしており、いよいよ来月からはストップ・ザ・シーズン・イン・ザ・サンな季節に入るわけですが、そんな折先日訪れた包装用品などを扱っている店舗用品専門店で笹の葉(偽)を見つけたので飾ってみました。

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というわけで当店にも夏の文庫セットが一部入ってきています。
なんだか知らないうちに集英社文庫の芥川龍之介「地獄変」はずいぶんおどろおどろしくなりましたね。

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最近、古典名作文庫も表紙をコミック作家が書いたり人気タレントの写真が使われたりして一つのパッケージとして売られる傾向がありますが、これも時代の流れなんでしょう。
どんな方法にせよ、それまで興味も持たなかった層にアプローチするためのプロモーションは大事だと思います。

それと先日予告しました、「本の雑誌が1号~300号で紹介した本300冊」フェア始めました。

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すでに入手不可になってたり、いっぱいあるんだから文庫本に限定して単行本は外してしまおう、と店主の気まぐれで進めた結果、現在109冊が店頭に並んでいます。
なのでフェアの看板には「~300冊」の下に小さく「の中から入手できた100冊ぐらい」と大変おおざっぱな文句が並んでいます。
まあ看板はともかく、中身は厳選されまくったフェアですので(特に海外SF)、ぜひ一度ご覧ください。

また店頭入口には創刊時にそのネーミングと物量で一部話題となった宝島SUGOI文庫も同時に並べています。
SUGOIまではいきませんが、SOKOSOKO売れてます。
あ、うっとうしいですか。すいません。
でもこうやって書くとなんだかロハス的な香りが…いやなんでもないです。
よく売れているのは「回転寿司「激安」のウラ」「音楽誌が書かないJポップ批評 Mr.Children」です。

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で、Mr.Childrenはご多分にもれず私もCDを買ってたりしたもんですが、同時期にそこそこ活躍していたL⇔Rってどうしたんでしょう。
なんでもいいですが最近CMでJITTERIN'JINNが使われたりしているのを聞くと、自分たちの世代がマーケットの中心として狙ったり狙われたりしてんだなあと感慨深くなります。
TBSは「イカ天」をもっかい放送してくれればいいのに。

(H)

June 23, 2008

内川や村田はよく打ってる気がするんだけど

毎月23日というのは大量の講談社青年コミック単行本と「CanCam」をはじめとするファッション誌が多く出て朝は大変忙しいのですが、今日は特に化粧品のサンプルだのビーチサンダルだのヤケにかさばる付録ばかりでああっもう!ああっもう!とイライラしながら付録を組んでる横目に入ってきた「週刊プレイボーイ」の表紙のコピー。

「マジメにやれベイスターズ!!」

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いやヒドイって。あれでも一生懸命やってるって。たぶん。

そんなベイスターズが苦境に陥りまくっている交流戦もようやく終わり、ラジオは大黒摩季の『夏が来る』がヘビーローテーションになる時期となりました。
といったところで「ゆかたフェア」やってます。
今年はゆかたに合わせた髪型の本も置いてます。

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「ゆかた?あー俺関係ねえや」という貴兄には「サライ」が「男の着物」特集を組んでいます。

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 http://blog.serai.jp/contents/saisingo/index.html 

実際、休日の散歩なんかでゆかたが着られるとちょっとカッコいいかなと思います。
最近はユニクロなんかでも売ってるので、今年の夏はゆかたデビューしてみてはいかがでしょうか。

夏といえば、横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」(文春文庫)映画化だそうですね。

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http://climbershigh.gyao.jp/

主人公の新聞記者(モデルは若かりし横山秀夫自身)を演じるのが堤真一ということでNHKドラマっぽい硬質な映画を想像してしまいますが、男にとって仕事とは?人生とは?という重厚なテーマを扱った稀代のミステリー作品をどういう映画にしたのか大変楽しみです。

そういえば同じ日航機事故を題材にした山崎豊子の「沈まぬ太陽」も映画化されるという話を昔どこかでチラッと聞いた気がしたのですが、気のせいだったでしょうか。
国内最大の航空会社の便が国内で墜落するというショッキングな事故から今年で23年。
凄惨な事故でしたが、あれを経験したことで日本の航空事情は改善されてきたんだと、信じたいものです。

(H)

June 17, 2008

トーキョーラストサブウェイ


先週の土曜日に東京で13番目の地下鉄、副都心線が開通しました。

西早稲田に住んでいた友人に「今度この近くに駅ができるらしいよ」と最初に聞かされたのはずいぶん前のことだったような気がしますが、とにもかくにも開通です。
まあ中井からはちっとも関係ない路線ですが、どうやらこの副都心線は“東京最後の地下鉄”らしいので、地下鉄工事の打ち止めを記念して副都心線特集の雑誌も少し紹介してみたいと思います。

○「東京人」

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今回紹介する雑誌の中で一番早く出ました(6/2)。
の割にはそれほど大売れしていないのは「関川夏生に林家たい平の街歩き」といった、はしゃぎ回る小僧・小娘どもを一蹴するかのごとくまったりとした人選と企画によるところが大きいと思われます。
まあ、「東京人」が『エビちゃんと小栗旬が明治通りを散策』という風になっても困りますが。
「演劇文化から読む池袋-新宿-渋谷」という記事が面白かったです。

○「Hanako」

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「副都心線おいしい店大公開!」とありますが、雑司ヶ谷・西早稲田・東新宿といったこれまであまり取り上げられなかった地区を特に重点的に紹介しています。
西早稲田なんて昔は「えぞ菊」と「オリンピック」ぐらいしかなかったのになあ。
松下奈緒が雑司ヶ谷を散策しています。
ちょっと前までこういう仕事は松たか子がやってたんですけどね。まあいいんですけど。

○「東京遊ビ地図 池袋・新宿・渋谷」

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去年、大ヒットした“地図本”スタイルのガイドブック。
渋谷・新宿(三丁目)・池袋の中心街に新駅も含めて、どこの駅で降りてもなんか店が見つかるような構成になってます。
しかしこの本、表紙に地下鉄のイラストまで入れておいてなんで書名に“副都心線”って入れなかったんですかね。
検索のヒット数がまったく違ってくると思うんですけれど、何か理由があったんでしょうか。
まあ余計なお世話ですね。

それと昨日店に来た交通新聞社の営業の方の情報によると、6/20発売の「東京時刻表」、6/21発売の「散歩の達人7月号」でもかなり取り上げているそうです。
「散歩の達人」のメイン特集は池袋だそうですが。

で、「散歩の達人」には雑誌中程に「グッジョブ・ブックショップ」という街の書店を取り上げるページがあるのですが、次号に当店が載せていただける予定になっています(その後変更になっていなければ)。
まあ予測はついてましたが、取材で聞かれたのは本屋の話よりも本屋プロレスの話ばかりでしたので、たぶん内容もそっち方面の作りになってるんじゃないかと思います。
ちなみに私は同じ「散歩の達人」に連載中の「俺が愛する絶頂チェーン店」というコラムが大好きです。

というわけで本の紹介だか宣伝なんだかよくわからなくなりましたがよろしくお願いします。

あ、そうだ、矢作俊彦新刊出ます。
「傷だらけの天使」のその後ですよ!

■傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを 【矢作俊彦 定価1,785円】 6/21発売

日本中を震撼させたテレビドラマ『傷だらけの天使』が復活!
最終回から約30年、ホームレスになっていた木暮修は新宿に戻るが、世界中からのお訪ね者に――。

こうなると隣にはぜひ「ショーケン」(講談社)を置きたいですね。

それと新潮社からはこんなのが…。

 ■『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』黒井勇人  1,470円    6/28発売
  http://www.shinchosha.co.jp/black/

母の死をきっかけに一念発起、中卒ニートの俺が就職したのは超ダメダメなIT企業――まさに現代の「蟹工船」、史上最強の青春スレッド文学、満を持して刊行!

なんか化けたら化けそうな本です。
なにしろ「電車男」を当てた出版社ですし。
しかし、「現代の『蟹工船』」って…。

(H)

June 11, 2008

「本の雑誌」に載ります

本日発売の「本の雑誌」7月号に4月に行った例のイベントの舞台裏話として「前代未聞!本屋プロレスの全貌」という雑文を書かせていただきました。

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http://www.webdokusho.com/honshi/index.html

記念すべき特集「本の雑誌が300号で紹介した300冊」より前のページなんですけど、いいんでしょうか。
といいながら店内入ってすぐの一番いいところに置いてありますけど。
「店長の手記載ってます」ってPOPまでついてますけど。
すいません、やる気満々で。
しかし自分で書いた文章が載ってる本を目の前で立ち読みされると結構恥ずかしいですね。
自意識過剰かもしれませんが。

「本の雑誌が300号で紹介した300冊」は本の雑誌が創刊された1976年から現在に至るまでのこの32年の珠玉の本ばかりを集めた貴重なリストなので、近いうちにこのリストを使ってフェアをやりたいと思います。
もちろん300冊並べるスペースはありませんが、この中には入手不可のものも相当あるでしょうから、まあ大丈夫でしょう。
というわけで何事もなければ来月やります。

その「300冊」の中の297番目に紹介されている本がこれ。

○「新世界より(上・下)」貴志祐介(講談社)

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1000年後の世界の子供たちと、その社会の話と聞いて最初あまりピンと来なかったのですが、実は大変な本でした。
読み始めたらあまりに面白くて、この間インターネットとかTVを見るのをすっかり忘れてました。
っていうよりそんなTVなんかに費やす時間がもったいない!トイレに入る1分だけでも続きを読みたい!というぐらい、読書に没頭したのは久々です。
なにしろこの私が先週の「ワールドプロレスリング」を見ないでこれを読んでいたのですから、その求心力がいかほどのものか推し量っていただきたいと思います。

というわけで出版業界もこれからのキーワードは『プレミアム=特別な価値のある集合体』になっていくんでしょうか。
蝶野に呼ばれるような本屋になれるといいなあ。

http://www.premiumfight.com/premium/index.html

(H)

June 07, 2008

5月のセールスランキング

5月のセールスランキングです。
どんどんご利用してしてください。

 
【一 般】   
   
1 るるぶ中野区  JTBパブリッシング   
2 B型自分の説明書    Jamais Jamais 文芸社
3 夢をかなえるゾウ 水野 敬也  飛鳥新社
4 遊戯王デュエルモンスターズ WORLD CHAMPIONSHIP 2007 Road Final        集英社
5 新宿区 落合文士村・目白文化村コース   篭谷 典子 明治書院   
6 A型自分の説明書       Jamais Jamais 文芸社
7 傷物語          西尾 維新 講談社BOX   
8 おつまみ横丁 すぐにおいしい酒の肴185    池田書店
9 強運になる4つの方程式     渡邉 美樹 祥伝社新書
10 3年で辞めた若者はどこへ行ったのか  城 繁幸 筑摩書房新書
      
【文 庫】   

1 償い            矢口 敦子 幻冬舎
2 知っておきたい日本の仏教  武光 誠 角川グループパブリッシング
3 ゆめつげ       畠中 恵 角川グループパブリッシング
4 たった3秒のパソコン術   中山 真敬 三笠書房
5 メグとセロン   2   時雨沢 恵一 角川グループパブリッシング
6 にぎやかな天地 (上)   宮本 輝  中央公論新社
7 証し            矢口 敦子 幻冬舎
8 冬の蜉蝣 鎌倉河岸捕物控12 佐伯 泰英 角川春樹事務所
9 ゼロの使い魔  14    ヤマグチ ノボル メディアファクトリー
10 さまよう刃         東野 圭吾 角川グループパブリッシング
    
【コミック】   

1 NANA-ナナ-  19      矢沢 あい 集英社
2 NARUTO-ナルト-  42   岸本 斉史 集英社
3 バガボンド  28       井上 雄彦 講談社
4 おおきく振りかぶって  10   ひぐち アサ 講談社
5 CLAYMORE  14      八木 教広  集英社 
6 STEEL BALL RUN  15   荒木 飛呂彦 集英社 
7 WORST  20         高橋 ヒロシ 秋田書店
8 スプラウト   7    南波 あつこ 講談社
9 黒執事   4        枢 やな スクウェア・エニックス
10 FAIRY TAIL  10 真島 ヒロ 講談社
   

島耕作さん、ついに社長になられたそうですね。おめでとうございます。

http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/index.cfm?i=2008052809403b4

来月あたり「財界」の表紙になるんでしょうか。

そういやまだ一冊もまだ著書が出てないですね。
日本経済新聞出版とダイヤモンド社あたりでもう書いてもらってるんでしょうか。
タイトルは「星影のステラ」とか。

(H)

June 05, 2008

悪貨は良貨を駆逐する

NHKの「クローズアップ現代」で「ランキング依存が止まらない~出版不況の裏側~」という放送があったので見てみました。
書店店頭を中心としたセールスランキングに乗る本ばかり売れて、ランキングから漏れた本はあっという間に店頭から姿を消していく、そんな内容でした。
それ自体は別にいいのですが、そのことが本が売れない状況や有名出版社が立ち行かなくなった状況を作ってる、とでも言いたいような番組の作りにはやれ困ったものだと思いました。

本が売れなくなった(一番売れていた時期からすれば)のは、大人から子供まで可処分時間・可処分所得が減ったのと、出版物以外の情報媒体ができたというのが大きな原因であって、日の目を見ないまま消えていく本が増えていることとは直接関係ないはずなんですが、NHKの方はそう考えてないようです。
そもそも「ランキング依存」とわざわざ問題視するような言葉を作ったわりにはその依存がなぜいけないのか、依存していなかったら良いのか、といったことには無頓着な内容でした。
問題意識を持つのはいいことだと思いますが、マーケットが自分たちの知ってる過去の動きと違う動きをしたからといってやたらと異端視するのもどうかと思います。
「いや違う、俺の知ってるのはそうじゃない、これはおかしい」とばかりなって「そういうもんなんだ」と考えられなくなった時、人は年老いていくのではないでしょうか。

私は爆笑問題の太田光の文章が好きです。
彼の文章の中にはとかく“混迷する”と枕詞がつきがちな現代社会を悲観も不安視することもなく、まず受け入れて粛々と未来へのステップを歩もうとする気概に満ちた文章が多々あります。

「『現代の社会は間違っている』という考え方は人気がある。
 特に現代人は皆、心のどこかで『自分たちは間違った方向に進んできてしまった』と思っているのではないだろうか。
 全ての人が『自分たちは正しい』と思っている状況も怖いが、全ての人が『自分たちは間違っている』という状況も同じように怖い」

(「天下御免の向こう見ず」1997年9月13日号連載より)

マスメディアではほとんど報道されてないニュースですが、2007年の殺人事件数は戦後最低でした。

http://blog.livedoor.jp/kangaeru2001/archives/51518805.html

それでもなんとなく世の中が悪くなったような感覚があるのは、情報メディアが大幅に発達して刺激の強いニュースを提供して、我々がそれを選んでアクセスした結果ではないでしょうか。

少し前まで、世間というのはあちこち薄汚れていて、ところどころ破れているような「わら半紙」だったのに、いつの間にか気づいたらちょっとの汚れでも異様に目立つ「コピー用紙」になっていた、そんな感覚が私にはあります。
昔よりもはるかにキレイになってるのにもかかわらず、そのことでかえって汚れが気になるように。

先に紹介した文章を、太田光はこうまとめています。

「『環境破壊をやめよう』なんてことは今さら言われなくてもわかってる。
 大事なのは、愚かな人間が愚かな自分たちを好きになる方法だ」

太田光の「天下御免の向こう見ず」12年分の連載がすべて掲載された『爆笑問題集』(東京ニュース通信社)は、現代社会論ではなく、タレント本コーナーに置いています。
「爆笑問題=バラエティの司会」でしか知らない今の子どもたちが、どうかまちがってあの本を買ってくれないか、そんなことを思いながら。

 Photo

(H)

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