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February 2008

February 27, 2008

球春到来

昼ごはんを買いに近くのコンビニに行くと、店の前に刺さっているスポーツ紙の見出しはこのところ連日「中田」です。
なんだ、自分探しの旅人はそろそろなんかやるのか、もしかしてどっかの監督でもやるのか、J2に落ちてるベルマーレ平塚だったらまるで「Giant killing」(モ-ニングKC )そのまんまだな…と妄想を広げていたら、どうやら日本ハムの黄金ルーキーの話題だったようで。
思い込みというのは恐ろしいものです。

しかしパ・リーグの開幕が3/20ですから、気がつけばもうひと月しないで野球の季節なんですね。
前は開幕戦というのは入学シーズンと同じぐらいだったと記憶しているのですが、いつのまにか卒業式シーズンになってますよ。
なんだか桜前線みたいです。

先日「週刊ベースボール」に興味深い話が載っていました。
どこかのスポーツ新聞が「ジャイアンツの大型補強をあなたはどう思いますか?」というアンケートをしたところ、案の定「やりすぎだ」みたいな意見が大勢を占めたわけですが、少数意見として「お金があって勝つために投資するのは当然でしょ」という24歳男性の意見があったそうです。
ジャイアンツの大型補強はFA制度の始まった93年以降、15年に渡って続いてきていることなのでそのぐらいから下の年代の人は「ジャイアンツとはそういうものだ」という認識になっているんだろう、という話でした。

つまり周りから非難・批判されるような施策・方針・アイデアも、ずっと続けていればそのうち周囲が慣れてしまう、そのうち「そういうものだ」と考える層が増えてくる、そんな当たり前のことを改めて考えさせられました。
今はやたらとKY、KY言われてますが、ひょっとすると「空気を読まない」言動・ふるまいの中にこそ他の人間がまだ見つけ出していない成功法則があるかもしれないわけで、そんな時に店にこんな本が入ってきたものですから、何か一本線がつながったような錯覚を起こしてしましました。
どうにも森達也とは勝手に縁を感じてしまいます。

○「視点をずらす思考術」森達也(講談社現代新書)

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というわけで、中日や日本ハムの例を持ち出すまでもなく、今や野球界で成功法則として浸透した“スモール・ベースボール”“バランスのとれたチーム”というトレンドを「知ったことか」と踏み倒し、「野球は腹でするもんだ、もとい腕力でするもんだ」とばかりに時代遅れの大砲をかき集め、『週刊プレイボーイ』には『メタボ球団』と書かれ、解雇した選手やトレードで出した選手が次々に他球団で活躍し、挙句の果てに出戻りになるはずのJPに見事に一杯喰わされるという、今もっともどこへ向かうんだかわからない球団・オリックスバファローズを今年は応援していきたいと思います。

  

あ、それと関西方面の書店ではどっちゃり平積みになってるかもしれませんが、こんなのも出てます。

○「あぁ、阪神タイガース ―負ける理由、勝つ理由」野村克也(角川ONEテーマ)

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人間が怒るのは他人に事実無根のことを言われるか、まったく本当のことを言われるかどっちかである、という話がありますがそれに従って言うと…どっちに転んでも怒るだろうなあ。阪神は。

しかし、なぜ野村監督は現役の監督なのにこういう半暴露本みたいなのが書けるのでしょうか。
阪神は別リーグとはいえ、いろいろ仕事することもあるだろうからこういうのを出すことで生じる不都合もあるだろうし、阪神OBなど敵も増えるだろうし、野球界にいる上でマイナス要因になりそうな本をなぜ野村さんは次々出せるのでしょうか。不思議です。

で、そんな監督のもとで花開いたこの選手まで本を出してます。

○「野村監督に教わったこと ―僕が38歳で二冠王になれた秘密」山崎武司(講談社)

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中田翔が自著を出すのはいつのことになるでしょうか。
いまだ続く過熱報道を見るにつけ、案外早く訪れるような気もいたします。

(H)

February 22, 2008

悲しきASIANBOY

ずっと読みたかったものの、なかなか追加が入ってこなかった

○「吉井和哉自伝 失われた愛を求めて」(ロッキング・オン)

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がやっと入ってきたのでさっそく買ってみました。
まあ、自伝というより「ロッキング・オン」得意のロングインタビューをまとめた感じですが。

イエローモンキー、というより吉井和哉の音楽のバックボーンがムード音楽にあったとか、「JAM」の最後の歌詞に出てくる「君に逢いたくて」の「君」は当時事務所の営業戦略上、公にしていなかった娘のことだったとか、「BURN」は夫婦喧嘩した台所で思いついた歌だとか、いろいろいい話もありましたが一冊通して読むと「家族」と「愛」が肯定的な意味でも否定的な意味でも、常に彼の人生を動かしてきたというのがよくわかって面白い一冊でした。

といったわけで今月のフェアのテーマは『家族』です。若干強引な繋ぎでしたが。

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私の一押しの本はこれです。

○「日本人のしつけは衰退したか」広田照幸(講談社現代新書)

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よく電車の中とか公共の場所でのマナーの問題がとりあげられると「今の若い連中はなっとらん、昔はちゃんと親がしつけをしていた」といった風に出てくるお決まりの言説に「本当にそうかあ?」と疑問を投げかけたのがこの本です。
そもそも“しつけ”の定義って何?子育てって何をすること?何が優先?といったところから話が始まり、明治以降の「子育てのトレンドの変遷」=「日本人の価値観の変遷」が細かに綴られて興味深い本です。

たとえば昨今やたらと「いい時代だった」と評される昭和30年代の商店ではほとんど子供にかまっていられない生活なので小銭を与えて外に追い出し、それに従い子供も悪いことを覚えたりトラブルに巻き込まれたりといったことがありつつも、「当時としてはそうするよりどうしようもない」ということが書かれていて、単純な「昔はよかった」論議では見落とされるような「しつけ」に関する原因と結果の研究が詳しく載っています。
初版99年の本ですが、今読んでも、いや今だからこそ非常にヒントを与えられる内容です。

誰しもが日々の生活の中に関わりを持つであろう、そんな多岐にわたるテーマのノンフィクションと、あまり暗い話ばかりでも何なので、明るめの家族小説もいくつか入れてみました。
ぜひ一度ご覧ください。

(H)

February 15, 2008

やる気一丁、はいよろこんで~。

31歳、だまってサラリーマンやっておけばいいものを会社辞めて自分で出版社を作ってしまった三島社長が経営する“自由が丘のほがらかな出版社”ミシマ社から「やる気!攻略本」というヘンな書名の本を紹介されたので仕入れてみました。

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やる気が出ない時にどうやる気を出すか、あるいは周りの士気が落ちている時にどうやって出させるか、という「やる気=モチベーション」についてのアレコレを『リーダーシップ入門』『働くひとのためのキャリア・デザイン』など多数の著書を出している金井壽宏氏が書いた本です。

後ろの方には読むとやる気が出る「やる気語録」というのがついています。
著者の自分コメントの流用が多いのが気になりますが、村上春樹氏の

文章を書くのが好きということで始めた仕事ならば、四の五の言わず『文章を書くのが好き』で終えるしかないだろう」(「ひとつ、村上さんでやってみるか」より)

などちょっとドキッとしてしまいました。

今の時代、書店なんかやってると…ねえ。
誰に同意求めてるんだかわかりませんが。

とりあえず常備薬のように先に本を買っていただいて、やる気が出なくなったときにこの本をパラパラとめくってもらう、そんな読み方もいいのではないかと思います。

   

ところで「20世紀少年」が映画化するそうで。

http://www.20thboys.com/

監督は堤幸彦、映画は全3部作とずいぶん壮大なスケールで話が進んでいるようですが、肝心のキャスティングがケンヂ=唐沢寿明、ケンヂの盟友オッチョ=豊川悦司まではわかるんですが、

ユキジ= 常盤貴子

って明らかに先の二人と同級生に見えないような…いいのかな。
ウィキペディアで見てみたら9歳離れてるよ。

8月30日公開予定ということなので、たぶん今年の夏はあちこちからT-REXが聞こえるようになるのでしょう。

で、やっぱりスピンオフ作品も作られるんでしょうか。
「ともだち ~Change the World」とか。

いろんな意味で気になります。
原作の売れ行きとか。

(H)

1月のセールスランキング

すっかり忘れていましたが1月のセールスランキングです。

(一般)
1 女性の品格 装いから生き方まで      坂東眞理子  PHP研究
2 新宿区 落合文士村・目白文化村コース   篭谷 典子 明治書院   
3 ホームレス中学生             田村 裕 ワニブックス 
4 余命1ヶ月の花嫁             TBS「イブニング・ファイブ」 マガジンハウス
5 日本の10大新宗教            島田 裕巳 幻冬舎  
6 東京生活  31                  エイ出版社  
7 L change the WorLd   M 集英社
8 生物と無生物のあいだ           福岡 伸一 講談社  
9 私の男                  桜庭一樹  文藝春秋   
10 陰日向に咲く               劇団ひとり 幻冬舎  

(文庫)
1 平20年度 六星占術(七種合計)     細木 数子  ベストセラーズ
2 朧夜ノ桜 居眠り磐音江戸双紙      佐伯 泰英  双葉社  
3 新装版 天璋院篤姫 上          宮尾登美子  講談社  
4 水滸伝  16 馳驟の章         北方 謙三    集英社
5 人のセックスを笑うな           山崎ナオコ-ラ  河出書房新社
6 「居眠り磐音 江戸双紙」読本      佐伯 泰英   双葉社  
7 だいこん                   山本 一力 光文社  
8 異邦人 上                 パトリシア・コ-ンウェル 講談社  
9 新装版 天璋院篤姫 下          宮尾登美子 講談社  
10 異邦人 下                パトリシア・コ-ンウェル 講談社  

(コミック)
1 名探偵コナン  60           青山 剛昌 小学館  
2 ハヤテのごとく!  14         畑 健二郎 小学館  
3 魔法先生ネギま!  21         赤松  健  講談社  
4 ピューと吹く!ジャガー  14      うすた京介  集英社
5 僕の初恋をキミに捧ぐ  10       青木 琴美  小学館  
6 WORST  19            高橋ヒロシ 秋田書店
7 結界師  19              田辺イエロウ 小学館  
8 V・B・ローズ  11          日高 万里  白泉社    
9 eensy-weensyモンスター 2  津田 雅美 白泉社    
10 ヤマトナデシコ七変化  20       はやかわともこ 講談社  

一般2位の正確な書名はこちらです。

○東京10000歩ウォーキング―文学と歴史を巡る〈No.15〉新宿区 落合文士村・目白文化村コース

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ISBN:9784625624049 (4625624045)
明治書院 (2008-01-10出版)

February 09, 2008

二度あることは…

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月曜に雪の話を書いたら、また今日も雪です。
これは中井駅前午後8時45分の写真です。
すでに人がいません。
歩いている人すらいないのに、お客様が店に来るワケがありません。
今日働いていたバイトさんは電車で35分ほどのところから来ている人だったので、電車が止まる前に帰しました。
今これを書いているあいだもどこかの庇から雪の落ちるボスっという音が聞こえます。
明日の仕事はまず雪かきになるんでしょうか。
内田樹は村上春樹の素晴らしさについて著書『村上春樹にご用心』(アルテスパブリッシング)の中で「雪かき仕事の大切さを知ってるからだよ」と評しましたが、ようやく私も村上春樹と肩を並べる日が来たようです。

さて「東京人」今月の特集は「商店街の歩き方」。

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ちょっと前まで「商店街」なんてものはあまりにあるのが当たり前で普通の風景であって、雑誌の特集として扱われることなど考えられませんでしたが、どこの街にも大なり小なりショッピングセンターが生まれた時代となっては「かつての当たり前」に価値が生まれてくるんだなあ、そんなことを思わずにいられません。

なんていっているウチの店も商店街にあるのですが、中井はまあ載っておらず、代わりに載っているのは三ノ輪、立石、戸越銀座、阿佐ヶ谷、武蔵小山、滝山団地など。
滝山団地商店街をリポートするのは『滝山コミューン1974』の著者・原武史です。
ちなみに全国に点在する「○○銀座」を最初に名乗ったのは戸越銀座だそうです。
震災から復興する際、銀座通りの煉瓦を借りたのが由来だとか。
東京と大阪の商店街の違いの考察など、変わったレポートも載っています。
大阪の商店街は全蓋式アーケードが多いとか。
なかなか他では読めない記事にあふれた一冊です。

そういえば「東京人」先月は地下鉄特集でしたが、地下鉄をどうやって地下に入れるか、よく雑学ネタとしてあげられる定番クイズの正解写真が載ってるだけで買う価値がある一冊でした。
ちなみに正解は、穴掘って入れる、そのまんまです。
私はずっとどこかに普段は電車が通らない、地下に搬入するための秘密トンネルみたいのがあってそこを通すんだと思ってました。
ちょうど野球盤ゲームの“消える魔球”式に。
…昭和の人しかわかんないネタでしたね。

(H)

February 04, 2008

もうかなり溶けてしまいましたが

今さら声高に述べることじゃありませんが、相変わらず東京というのは雪に弱い街です。
しかしもっと弱いのが駅前商店街の本屋です。
なんだよ昨日の売上…お客さん普段の半分しか来てない…。

まあ過ぎたことはしょうがないので「あんなに雪が降っていたのに、お客さんがいつもの半分近くも来てくれた」と考えることにします。
これが勝間和代さんの言う「自分をグーグル化する方法」…ではないですね。どう考えても。

正しい「グーグル化」は勝間氏の著作「効率が10倍アップする新・知的生産術」(ダイヤモンド社)、もしくは今週の「週刊ダイヤモンド」をご覧ください。
そして明日からは会社で部下に向かってもっともらしく「君に足らないのはフレームワーク力だね」とか言っておけばもうすっかりデキるビジネスマン(風)です。

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さて、ここで何回か紹介している『東京生活』を発行している枻(えい)出版社の枻(えい)文庫が創刊5周年だそうです。おめでとうございます。
ということでフェアはじめました。

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文庫といえば一般的には文芸作品を中心とした読み物ですが、枻文庫は趣味雑誌の特集をそのまま文庫というパッケージにしたような趣がある、一風変わった文庫です。

「往年のペンタックスカメラ図鑑」
「美しい椅子」
「のんびり自転車の旅」
「気づいたら、カメラ馬鹿」
「ベビーサイン日記」
「日本の秘境ツーリング」
etc...

あんまり「文庫」って感じじゃない本ばかりです。

中でも気になったのがこの本。

○「旅で出会ったローカルごはん」上村一真

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「ローカルごはん」とは「その土地で生まれ伝えられ、今でも根付いているごはん」という定義がなされていますが、いわゆる「ご当地グルメ」とほぼ同義語でとらえてよいのではないかと思います。
紹介されているのは帯広の豚丼、仙台の牛タン、富士宮焼きそばといった有名どころから、

・根室のエスカロップ(バターライスにカツをのせデミグラスソースをかけたもの)
・山梨の煮貝(アワビの生醤油漬け)
・長野のおたぐり(馬のモツ煮込み)
・須坂(高知)の鍋焼きプリン(土鍋で作るプリン)

といった初めて見るようなものまで、多種多様な顔ぶれ。

今度の休みはどこに旅行しようか?というときにこの本を眺めて行き先を決めるのも悪くないのではないかと思います。

(H)

February 01, 2008

福島餃子はキャベツでなく白菜を使うのが特徴です

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」という本がありましたが、今なら間違いなくフレンチなんでしょうね。
餃子大好き人間としては風評被害が及ばないよう、ただただ祈っています。

今日になってこのあたりの本を店頭に出してみました。

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が、売れている気配があまりありません。
まあ、そんなもんなのかもしれません。

ちなみに「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」は続編が出ています。
それがこれ。

○美容院と1,000円カットでは、どちらが儲かるか?

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シリーズなのでしょうか。

「新刊書店と古本屋はどちらかが儲かるのか?」という本はたぶん出ないと思います。

(H)

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