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October 2006

October 29, 2006

本を思い出に

世界の国には色々な国があります。
男の人で2メートルの壁を飛び越えることができないと結婚できない国があるそうです。
日本人は大半結婚できませんね。
ちなみに自動販売機の性能がこんなによく、こんなにたくさん置いてあるのは日本ぐらいだそうです。
ほとんどの自動販売機では飲み物が常温で売っているそうです。
信じられない・・。
日本は治安がいいから自動販売機がこんなにも広まったそうです。
こうやってマメ知識を言ってみたわけですが、全部ここ最近テレビでみたネタです。
テレビでマメ知識的な面白い情報番組をみたあとってこれは話のネタになる!と思うんですけど、次の日には「何をはなしたかったんだろ~?」と忘れていたりしませんか?
私もあと3つくらいは話のネタがあった気がしてならないのですが、この2つしか浮かんできません・・
夢も結構忘れてしまいますよね。
起きた瞬間は覚えているんだから忘れないだろうと思っても、半日くらいで忘れちゃう夢もありますよね。だから夢日記とか書いたりするのが流行ったりもしましたよね。なんでこうも物事を忘れて行ってしまうのか・・と思うのですが。
そんなこんなで
「あ~・・忘れた。全く思い出せない・・」
と思っていることがあります。
「天使の卵」のストーリーです。
映画化で話題になってCMでバンバンやっているにも関わらず、全く話が思い出せません。姉と妹がいて、妹と主人公が付き合っていて、でも姉に心が惹かれていく主人公・・まで宣伝で聞いてもいまいち思い出せない。
何年前に読んだのだろう?読んだときは面白いと思ったのに。と半ばむなしくなってきます。
そう思うとあの有名なよしもとばななの「キッチン」だって読んだけど実はあまり覚えていないんですよね。なんだか勿体無い。
レジの脇に置いてある「MY読書ノート」なる売り物が気になる。
『あなたの読んだ本を思い出として残す』と表紙にある。
中をみると、書名・読んだ日・著者とあたりまえのことを書き込むところがある。
さらに、購入場所・きっかけ・読了場所とちょっと思い出になりそうな項目が並んでいる。
次に、心に残ったセリフ・・なんだか恥ずかしくなってきます。
絶対に人に見られたくない(笑)最後に感想とあります。
でもこれだけ書けば読んだ本も心に残るなぁと思います。
ついでにそのころあった出来事なんかも書いて見たりしたら新しい日記のようにもなって面白いのではないかなぁと思ったりもします。
わざわざ読書ノートを買わなくても、紙いちょっと感想書いて本に挟んでおいてもいいですよね。

天使の卵/村山由佳/集英社
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My読書ノート/小学館
Dokusho

W

October 21, 2006

まちの本屋の文庫フェア

伊野尾書店は全国で50店ほどの本屋で形成する「NET21」という書店グループに加盟していますが、そのNET21グループの各店店員が選んだ文庫フェアをやっています。

街の本屋の店員とひとくくりに言っても若い人からベテランの人まで、男女もバラバラ、嗜好もバラバラな人たちが選んだフェアなので、多種多様なラインナップになっています。
純文学、エッセイ、ミステリー、時代小説、海外小説、ノンフィクション、詩集、などなど。
ひとつひとつの文庫には推薦者のコメントがすべて手書きの文字でしたためられています。
店頭でその一つ一つを読むだけでも、「いろんな人がいるなあ」と楽しくなると思います。


で、私の推薦作品ですが、恥ずかしいのでここには書きません。
店頭に並んでいるたくさんの文庫の中で、オビが一番貧相なのが私の推薦本です。

来月末まで開催予定です。


(H)


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October 14, 2006

本を巡る

みなさんはどうやって買う本を選んでいますか?
自分の好きな作家や漫画家の本はもちろん、表紙の絵であったり、宣伝文句(この秋一番の感動・・みたいな)で選んだりするのではないでしょうか。
私は本屋さんで働くようになって、本の選び方が変わりました。
ただ単純にお客様がよくレジに持ってくる本に興味を持つようになったのです。それは自分の知らなかった作家であったり、この表紙じゃ手を出さないなって本であったりします。それでも多くの人がその本を読みたいと思って買っているのだからきっと面白いのだろうなと気になって仕方なくなります。
そんななか気になって仕方なくなったのが「月館の殺人」<上・下>
1冊1200円くらいする漫画をみんなひょいひょい買っていくわけですよ。
下巻が出た日には「上巻はどこにありますか??」って質問殺到です。なになに何な訳?とまじまじと見てみると絵は『動物のお医者さん』の佐々木倫子、原作はミステリー作家の綾辻行人という豪華な作品。
これはますます気になる!
でも上下巻で2500円もしてしまう・・と大葛藤のすえ気がついたら買っていました。漫画中毒です。

月館の殺人/原作:綾辻行人 漫画:佐々木倫子
Gekkano

大葛藤のすえ買った「月館の殺人」はさすが面白かったです。
でもやっぱり漫画で2巻分だとミステリー好きの私には物足りない・・ということで綾辻行人の作品を読んでみました。みごとにはまりました。ミステリー好きだけど東野圭吾とかはちょっと飽きた方に、アガサクリスティー的な金田一的な殺人事件を読みたい方にお薦めの作家です。こうやってヘンな遠回りをしてまたお気に入りの作家ができたということはとてもラッキーです★
みなさんも本を巡って巡ってみてください。
W

October 12, 2006

女の一生

先日岩手に行く機会があり、電車の中で何を読もうか考えた末、中谷美紀主演の映画に続いて内山理名主演でドラマも始まる
「嫌われ松子の一生」(山田宗樹著、上・下巻、幻冬舎文庫)
Kirawarematsuko1  Kirawarematsuko2

を持っていきました。

読み始めてすぐに「これはちょっと趣味に合わないかなあ」と思ってしまい、読んでるうちに「これってさあ…」「それってさあ…」と心の中で文句をつけるようになり、読むのやめようかなと思いつつも他にやることもなかったのでそのまま読み続けました。

ちょうど上巻を読み終わったところで東京に着いたので、もうそれ以上読まなくてもよいはずだったのですが何となく気になり、結局は下巻も読んでしまいました。

「嫌われ松子」は一人の女性の半生を甥の目から描いたストーリーです。
それほど奇抜な設定はありません。
話自体も松子が男に騙されたり、酷い目にあったり、「女性セブン」の記事にもありそうなエピソードが延々続きます。
なんだろうこの小説、とも途中で思いました。

ところが3日前に読み終わってから、私は松子のことばかり考えています。
頭の一方ではなんてことのない小説だった、と考えているのにもう一方では女の一生って何だろう、いやそもそも女も男も関係なく一生って何だろう?とかそんなことばかり考えています。
(「人生は何かをするには短く、何もしないには長すぎる」って言ったのは誰だっけ?)

とにもかくにも、「嫌われ松子」はここ最近読んだ中では一番印象に残る作品になりました。不思議な小説です。


ちょうどその前に読んだ西原理恵子「パーマネント野ばら」(新潮社)も不思議な読後感でした。
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先に書いてしまいますが、うわーこういう終わり方かー、というラストを迎えます。
それはすごく寂しいような、実はそうでもないような、仕方がないことのようにも思えるし、そもそも年をとるってどういうことだろう?といろんなことが頭を巡る、衝撃的でありながら極めて自然なラストでした。

「嫌われ松子」も「パーマネント野ばら」も女の一生というテーマが作品全体に文鎮のように重くのしかかっており、それは男である自分にとってわかったふりはできても絶対にわかることはできないモヤのようなものです。
すぐそばに見えるのに、実態はわからずつかむこともできないモヤ。
今度いろんなことを頭に置きながら、「女性セブン」を熟読してみようかと思います。


(H)

October 07, 2006

神の町の物語

「この5年間読んだ本の中で何が一番面白かった?」
と聞かれたなら、間違いなくこれだろうという本があります。
それが阿部和重「シンセミア」です。
その「シンセミア」が文庫化されました。

Sinsemillas1_1  Sinsemillas2_1


地方都市の鬱屈した若者、限定されたコミュニティの中で真実を確かめられることなく流される情報の恐ろしさ、それぞれの欲望を抱えた人々によって町の雰囲気そのものが変わっていく様がこれほどまでに見事に書かれた小説を私は他に知りません。

また、この作品はフィクションと歌っておきながら、ほぼ現実の町そのものを描くことで事実と虚構の境界線が見えにくい設定になってます。
舞台になっている神町は一応フィクションということになっているものの、その町の歴史は著者の出身地である山形県東根市の神町という町の歴史がそのまま使われており、大勢の作中登場人物の中には「作家・阿部和重」まで出てきます。
阿部和重の実家のそばには一軒の本屋があるそうですが、作品中にも神町の本屋とその店主が出てきます。
私小説というジャンルがありますが、故郷小説とも呼べそうなプロットになっています。

文庫版は全4巻。
ちょっと長い小説ですが一度読み始めれば、間違いなく退屈はしない小説です。
単行本を読み始めた当時、毎日3時4時まで読んでしまい睡眠不足になったことを今でも思い出します。
ただ「いま、会いにゆきます」を飲みやすいカクテルとすれば「シンセミア」はどぶろくのようにクセのある小説です。最初からダメな人も少なくないだろうけど、いったん受け入れられればやめられなくなる味があります。
そして読み終えた人には、宿酔のように作品のショックが強く頭に残っていることでしょう。

(H)

October 02, 2006

そうじ力で輝く!

「そうじ力」がブームなんだそうです。
なんだそうです、などと他人事のように書いていますが、まあそういう本が売れているってことです。
「そうじ力」というぐらいだから、床がピカピカになるように拭いたりチリひとつないハタキ掛けする技術を測る力なのかと思っていたら、そういうことでもないようです。
せっかくなので、この種の本でもっとも売れている

○「そうじ力」であなたが輝く!~幸福を呼び込むカンタンな魔法(舛田光弘著、総合法令)
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をナナメ読みしてみたいと思います。

まず「プロローグ」と題された前書きで、読者は驚天動地の事実を知らされます。

「そうじは、ただ単に場所をきれいにするだけでなく、あなた自身の輝きを生み出してくれるのです。そして悩みや問題の解決、仕事の成功、恋愛成就、収入アップ、そして夢をかなえてくれるのです。私はこれを『そうじ力』と名づけました。」

すごい話です。確かに「恋愛成就」に関して言えばまったくそうじをしない人より多少なりともそうじしている人の方がモテそうな気はしますが、その他に関してはあまりに突拍子がなくてすぐに納得できません。
先を読むと、

「そうじ力」には二つのパワーがあり、マイナスを取り除き本来のあなたの能力を発揮させるパワーと、プラスを引き寄せどんな夢もかなえるパワーがあるとのこと。
マイナスをとりのぞくには換気、ゴミ捨て、ヨゴレ取り、整理整頓、炒り塩による場の浄化。
プラスを引き寄せるにはその場に「ありがとう」という思いを乗せて「ありがとう空間」を作ることです。

何だか雲行きがあやしくなってきたところで、「そうじ力」を使って幸運をつかんだ二人の女性の話が紹介されます。

それは白雪姫とシンデレラです。

もうちょっと現実味のある人はいなかったんでしょうか。
確かに二人は苛められても苛められてもホウキを持ってそうじしてましたが。

「なんだろうこの本。ずっとこの調子なのかな?もういいか」と思ってページを閉じようと思ったところ、『ステップ2 捨てる』のところでページをめくる手が止まってしまいました。
そこにはこう書いてありました。

欲しいものを欲しいだけ買い込めば、部屋はものであふれかえっていきます。欲しい欲しいと思って買い込んだものは、欲望のエネルギーをまとって部屋に居座ります。
(中略)欲望は欲望を生むのです。まだ足りない、もっともっと欲しいと。

そして具体的にものを捨てる基準が示されます。

1、もったいないを捨てる

ひとつのものを大切に使う「もったいない」はいいことです。しかし「もったいない」という言葉を使ってものをためこむのは論外です。捨てるか捨てないかで迷ったとき、(中略)「必要なものか、必要ではないものか?」なのです。

2、「過去の栄光や思い出」を捨てる

3、「未来のいつか必要になる」を捨てる

4、現在のあなたのレベルを下げるものを捨てる

思わずじっくり読んでしまいました。そしてこの章は最後にこんな言葉で締められています。

今必要なものは何かを見極めましょう。そして覚えておいてもらいたいのは、「必要なものは必ず与えられる」ということです。

そうか。そういうことなのか。
「必要なものは必ず与えられる」いい言葉だ。

よし、明日は店の前と店内をいつも以上に掃除しよう。
そして「もったいない」「過去の売れ筋商品」「いつか必要になる」と思って持っている、余分な在庫を返品しよう。
けど本当に「必要なものは必ず与えられる」のかな・・・。
輝くかな、うちの店・・・。

(H)

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