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March 2006

March 28, 2006

35年のグラデーション


昨日は朝から晩まで「国家の品格」(新潮社)を買いに来る方ばかりで、何事かわからず戸惑いながらレジ打ちしていました。
たった一日でそこそこ在庫があった「国家の品格」があっというまに品薄になってしまったので、いったい何事だろう、とちょこちょこネットを調べてたら、どうやら日曜の夜に爆笑問題と阿川佐和子がやってる「スタメン」(http://www.fujitv.co.jp/sutamen/index2.html)という番組で取り上げたらしい、とわかってようやく納得がいきました。
私は番組自体知らなかったのですが、見てる人多いんですね。

それにしても爆笑問題の番組で紹介された本は、放送日翌日の問い合わせが多い気がします。
彼らの番組がちょうど本を読む層と相性がいいのか、それとも単純に視聴者数が多いのか。

それはそうと、ちょっと面白い本が入ってきました。

「脈動する超高層都市、激変記録35年 ~西新宿定点撮影」
Nishishinjukusyashinsyu


1969年から2004年まで、実に35年間の間西新宿の同じ場所を撮り続けてきた、定点観測の記録写真集です。
これを見ると1969年、つまり昭和44年まで新宿西口には高層ビルがまったくなかったことに意外な感じを受けます。
淀橋浄水場しかなかった新宿西口が徐々に高層ビル街になっていく変化を、まるでパラパラ漫画をめくるようにあざやかに見ることができます。

前半部に掲載されている、下落合出身のコラムニスト・泉麻人の寄稿によれば、パークハイアットホテルのあった場所は昔ガスタンクだったそうです。
この本を見ているうちに、昔小学生の頃社会の副読本で使った「わたしたちの新宿区」という本が読みたくなりました。
あれは今でも授業で使われているのでしょうか。
もしあるのなら、今の「わたしたちの新宿区」は、どんな内容になっているのでしょうか。

(H)

March 22, 2006

桜咲く季節に


WBCは日本が初代王者となる、主観的に見ればこれほど嬉しいことはない、第三者的に見れば波乱の優勝で幕を閉じました。
大会運営、時期、審判の問題、組み合わせの問題と改善すべき点は多々あれど、これを礎に野球の祭典として定着していくようになれば一野球ファンとして嬉しく思います。
それにしてもあのアマチュア世界一のキューバによく勝ちました。
選手・スタッフすべてに拍手を送りたいと思います。


さて場末の本屋の店頭ではWBCが開催されてるその間、ひたすら「ダ・ヴィンチ・コード」文庫版と「NANA」15巻が売れていきました。
特に「ダ・ヴィンチ・コード」はいくら映画化とはいえこれほど売れると思わず、上巻が品薄になってしまいました。
今週中にまた入る予定ですが、もし品切れしてしまったらごめんなさい。


さて、ここでも紹介した『夕凪の街 桜の国』のこうの史代の新刊が出ました。

「さんさん録」
sansanroku


妻に先立たれた男、参平に遺された一冊の分厚いノート。それは、妻・おつうが記した生活レシピ満載の『奥田家の記録』だった。主夫として第二の人生をスタートさせた、さんさんの未来は、ほろ苦くも面白い!『夕凪の街 桜の国』で大ブレークの著者が放つ、ほのぼのコミカルストーリー。


妻に先立たれた夫、というなんとなく暗く重い存在になりがちな主人公・参平(=参さん=さんさん)が家事に奮闘しつつ、冷たいような暖かいような、不思議な家族たちに心配されたり心配したり。
家事というのはかくも奥深く、そして物語の題材になる仕事であったかと今さらながらに目からウロコでした。
「サザエさん」と「ちびまる子ちゃん」を見終わって寂しくなる日曜の夕方のような、そんな読後感を与えてくれるハートフルな作品です


(H)

March 17, 2006

絶妙

リリー・フランキー「東京タワー」、田中裕子&大泉洋主演で今夏にドラマ化という情報が。
久しぶりに「うわ、それいいよ」というキャスティングだと思いました。

tokyotower


March 16, 2006

野球を楽しむ

始まる前はなんだかピンと来なかったWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。
しかし2次リーグに入ってほぼフルメンバーの日本代表とアメリカ代表が戦ってるのを見て、急激に熱くなってきました。
ケン・グリフィー、アレックス・ロドリゲス、デレク・リーといった私でも知っているメジャーの
一流選手を清水、藤田、薮田といった千葉ロッテの投手たちが抑える姿を目にする日が来ようとは、18連敗という日本ワースト記録を更新した頃は想像どころか妄想すらしておりませんでした。
野球に限ったことではないかもしれませんが、スポーツ観戦というは長く見続けていればいるほど味わい深く見られるものだなと思います。

プロ野球本はシーズン開幕を前に各社から選手名鑑が出揃い、シーズンの見所などを紹介した増刊雑誌や球団公式ファンブックなども出てきてます。
今日は宝島社から「プロ野球年俸稼ぎどこ泣きどころ」という、年俸と成績でみるランキングとか選手の税金対策とか、プロ野球に関わる様々なお金についでのみ書かれたムック本が入ってきました。
正直やらしいなとは思いますが、着眼点としては面白いと思います。

そんな中ぜひ野球好きの方に読んでもらいたいのが、この本です。

○「マネー・ボール」マイケル・ルイス(ランダムハウス講談社文庫)
moneyball


アスレチックスはあのニューヨーク・ヤンキースの3分の1しかお金をかけてないが、毎年ほぼ同じぐらいの成績を残している。
強い球団を作るにはお金をかけることが常識といわれるメジャーリーグにおいて、コミッショナーが「異質な例外」とまで認めたアスレチックスの成功の秘密はどこにあるのか。
その答えは防御率・打率といった既存のデータの見直しから始まった…。

この本を読むと今まで当然だと思ってきた野球のデータへの信頼がガラガラと崩れていきます。

他球団のスカウトが剛速球を投げる新人や、ホームランを連発する新人に目を向けている中でアスレチックスのスカウトは四球の数が多い新人を重視したりしています。
彼らの計算式では打率よりも出塁率が求められるからです。

途中、こんな話が出てきます。

<選手のエラーの数というのは、まったく無意味である。
エラーというのは、何か的確なことをした場合に限られる。
正面に来たボールを落としたとしても、それは的確な位置で守っていたから正面に来たのである。
極端な話、エラーを記録されたくなければ動作を緩慢にしてボールに追いつかなければいい>

もういい加減、結果論だけでその場限りのいい加減なことばかり言ってるテレビ解説者には見切りをつけて、新しい角度から野球を見てみませんか?


(H)

March 08, 2006

本屋大賞

新刊小説をあまり読まない人間ですが、毎年書店員の投票によって決める「本屋大賞」はその趣旨に賛同することもあって一応参加しています。
一応というのは毎年投票しているのが候補作を決める段の一次投票だけで、候補作が絞られてから大賞を決める決戦投票は期間中に全部読めないので、見送っています。
第三回になる今年の大賞は、4月5日に発表されます。

その本屋大賞実行委員会(だったかな)から、フリーペーパー「LOVE書店!」が先月送られてきました。
これが大変人気で、あちこちの書店でR25並みに品切れしているそうです。
ウチの店にはまだ若干ですが、在庫が残ってます。
レジカウンターにありますので、なくなる前にお持ちください。

で、私が投票した本は余裕で候補作(投票数ベスト10以内)には残りませんでした。
何を投票したかというと、これです。

●「死の谷’95」青山真治(講談社)
shinotani95

高校時代の些細な事がきっかけで何年と口を利いていない兄弟。
ある日、弟のもとを兄が訪れる。
兄は妻の浮気調査を依頼する。
気持ちとは逆に、目の前の金のために尾行を続ける弟。
しかし嫂(あによめ)の浮気現場を弟が見たとき、事件は起こる。

望みを絶たれると書いて「絶望」。
しかし多くの人が絶望と感じているものは、希望が見えていないだけかもしれない。
人はもろい。
ゆえに人は人にすがる。
その形は必ずしもわかりやすいものとは限らない。
当人がまったく意識していなくても、別の誰かにとってはそれがこの上ない救済であったということもある。
自身が監督した映画「ユリイカ」で「人の痛みと救済」を描いた青山真治は、また別の方法でそれを描いている。


とまあ、いろいろしゃちほこばったことを書いていますが、そんなに頑張ったところで「東京タワー」のようにバンバン売れていくとは思えない小説です。
よって地味ーに、文芸書の棚に差してあります。
興味を持っていただければお手にとってみてください。

(H)

March 04, 2006

はじめまして!

 はじめまして。伊野尾書店の新人です。。
バイトを始めて3ヶ月、私の猛反対にもかかわらず店長命令によりついに私もブログデビューです。
文章は苦手中の苦手なので、内容というよりはむしろ「新人は文章書くの下手だな~」と楽しんでいただければ幸いです(笑)

 本についてもまだまだ勉強中なので、自分が読んだ本について・・
『グッドラックららばい』
goodlucklalabye


母親がある日「ちょっと家出しますから」と家に電話をかけて20年間帰ってこないお話です。(おおまか過ぎます?笑)
この話の家族は父・母・姉・妹の4人家族なわけですが、これが私の家族構成と全く同じなんです。
自分の母が20年間家を空けたらとか考えてみましたがあまりに突拍子もないので想像不可能です。
家族でご飯を食べたときに「私こんな本読んだんだよ~」と話してみました。うちの母には20年も家出する体力がないそうです・・
根本的な問題ですね(笑)

 最近読んだ本の話を大人になってから家族とするのもいいものだな、と思った今日この頃です。

(W)

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