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September 2005

September 24, 2005

トリビュートのススメ

ここ最近、尾崎豊のトリビュート盤ばかり聴いています。
これまで尾崎豊を特別意識したこともなければ、CDを買ったこともないのに。
だからかもしれません。
先入観がないぶん、楽曲の素晴らしさがダイレクトに耳に入ってきます。

音楽業界では、ここ何年か「トリビュート盤ブーム」みたいなのがありまして、
国内外問わず数々のアーティストのトリビュート盤が発売されました。
私も、リスペクトされている側のアーティストが好きだったり、逆に参加している側に
好きなアーティストがいたりするとその都度聴いてきましたが、心を動かす1枚に出会えるのは
ほんのわずかです。
国内でいえば「THE ROOSTERS」、そして「尾崎豊」くらいでしょうか。
だからこそ、出会えたときの心の動きようったらものすごいのです。

本の世界でも、トリビュート的な試みがもっとされてもいいのでは…と思います。
もちろん、出版権だとか著作権だとかややこしい問題が山積みでしょうが、
「本が売れない時代」に新しい風を巻き起こすのはやはり「新しい試み」でしかないと
私は思います。
読み古された古典でもいいし、現役で活躍している作家の代表作でもマニアックな作品でもいい。
原型なんてとどめてなくていいのです。
作品に対する愛情さえ感じられれば、誰かの心を動かせるはずです。

誰のどんな作品が読みたいですか?
石田衣良が書く「檸檬」なんてどうでしょう?
あれこれ想像するだけでも楽しくなってきました。

(N)

September 16, 2005

成功しなくても幸せ

9月もなかばにきて、ようやく「暑いね」より「涼しいね」という言葉が出てくるようになりました。

総選挙は自民党の圧勝で、外に並べた週刊誌の表紙はどれも同じような小泉首相の笑顔で占められています。
しかしあれだけ「小泉劇場」を面白おかしく伝えておいて、いざ自民党が圧勝すると「予想外」と言ってみる新聞や「恐怖政治が始まる」と伝える週刊誌があったり、なんだかよくわかりません。

小泉政治が支持された以上、日本はこれからあらゆる場面で「勝ち組か、負け組みか」といった競争社会に傾いていくのでしょう。
しかし自分が世間的には「負け組」であったとしても、本人が毎日の生活に満足していれば幸せではないかと思います。

そういった部分で少しは役立ちそうな本を集めて、「成功しなくても幸せになれる本」というフェアをやっています。

中心には森永卓郎氏の「年収300万円時代を生き抜く経済学」シリーズを置きました。

nensyu300


この本自体がそういう「じゃあ負け組はどうやって幸せになるの?」というテーマで書かれていますので、非常に即物的な面も多いですが勉強になる本です。

また、その他には田舎暮らしの本、ロハスの本、それから読後「金だけが人生じゃないよな」という気分にさせてくれる小説として、吉本ばなな「海のふた」を並べています。

みんながみんなホリエモンみたいになれるわけじゃありません。

所得だけがすべてのような今の世間の価値観から、新しい価値観を発見してみませんか?


(H)

September 10, 2005

自然から学ぶ


先日の台風による大雨は各地にすさまじい被害を残しました。
中井は大きな被害はありませんでしたが、妙正寺川沿いの地域に一部浸水などの被害があったとのことで、つくづく自然の力の大きさを痛感させられました。

台風の他にも今年は大きな地震が続いて起きたので、いくつかの出版社から地震対策の書籍が出ていずれもコンスタントに売れています。
しかしそんな本ばかり紹介するのもなんとなく息苦しいので、今回はこんな本を紹介します。


「楽しい気象観察図鑑」武田康男(草思社)
kisyokansatu


こどもの頃学校の図書館にあった「天気のひみつ」という本がおもしろくて何回も借りて読んでいましたが、この本はその大人版といっていいと思います。
さまざまな気象現象を写した美しい写真だけでも見ていて楽しいですが、そこに「雲の見分け方を覚えよう」「竜巻はなぜできるのか」「空はなぜ青いのか」といった基本的でありながら結構わからない天気のことが誰にでもわかるように説明されています。

また、「ダイヤモンドダスト」とか「スプライト」とか名前はどっかで聞いたことがあっても実はなんだかわからない、という気象現象が写真入りで学べます。

こういうのを知っておくと、空や景色を見ていろいろなことがわかるわけですから、旅先でもいろんな発見があるんじゃないでしょうか。

忙しくて空なんか見ている余裕がない、というような人にこそおすすめしたい本です。


(H)

September 04, 2005

外国小説の名作を掘り返すシリーズ第二弾


前回からすこし間があいてしまいました。
そんなことをしているうちに9月です。
朝夕の風はだいぶ涼しくなりました。

「伊野尾書店かわら版」復刊2号目もできています。
レジ横に置いてありますのでお持ちください。

中井、というより上落合は昨日今日とお祭りです。
神輿をかつぐ勇ましい掛け声が町内にこだましてます。


さて、前回「外国小説の名作を掘り返すシリーズ」の第一弾を紹介したので、第二弾も紹介させてください。

ポール・オースターの「ムーン・パレス」です。

moon


この本の訳者である柴田元幸先生は、いつも非常に読みやすい小説を読者に与えてくれます。
そのなかでもこの作品が私は特にいいと思っております。

両親のいない主人公フォッグが唯一の肉親である叔父を失い生きる意欲をなくす前半部、友人たちに救われ奇妙な老人相手の仕事を始めるうちに自らの生い立ちを知っていく後半部、そしていつまでも余韻が残るラスト。
読み始めると一気に止まらなくなる小説です。

たぶん、村上春樹が好きであれば面白く読めます。

こちらも「ストリート・キッズ」同様よろしくどうぞ。


(H)

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