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April 2005

April 30, 2005

G・W突入ですが

初夏どころか夏のような天気で始まった今年の連休、いかがお過ごしでしょうか。

古田2000本安打に続き清原500号と、プロ野球は去年の大騒動も忘れてハッピーな話題が多いようですが、われらが千葉ロッテが堂々の首位快走と、なんだか出来の悪い息子が学年上がった途端テストで100点を連発しているような居心地の悪さで、はたしてどこまで信じていいんだかという疑心暗鬼にとらわれるマリーンズファンのHです。
その陰で楽天11連敗なんてのがありましたが、まあ途中経過なのであまり騒ぐことでもないような。
去年終盤のオリックスに比べたらあらゆる意味で全然マシです。


さて、今日も変わらず福知山線は時速108キロでカーブに突入とこればっかりですが、いまこんな本を平積みしています。

「人はなぜ逃げ遅れるのか――災害の心理学」
hitohanazenigeokurerunoka


昨年の中越地震、スマトラ島沖大地震、今年の博多西方沖地震と大きな地震が続いたこともあって並べていますが、今回のような人災もあったので少し売れるかな…と期待していたらそれほどでもありません。
その理由をこの本の内容を応用して考えてみました。


この本によると、人間は災害の現場に居合わせてもそれを危機とはなかなか認めたがらないそうです。
それは人間というのは外界のささいな変化に対していちいちピリピリしていると正常な社会関係をなかなか築きにくいので、ある範囲までの異常は正常のものとして処理するようになっているとか(「正常バイアス」と言うそうで)。
加えて安全に慣れすぎてしまった結果、本当の危険に大して鈍感になり予期せぬ事態に対処できなくなっている。とのこと。

それから“防災のジレンマ”というのが紹介されています。
防災には2つのジレンマがあり、

1、災害を予測できない以上、「闇夜に鉄砲」状態で万事に備えるため過剰な投資が求められる
2、防災対策の費用対効果が目に見える形で測れない

しかし、それを乗り越えて対策をしていかないと災害とはうまく付き合えないと。


これらのことから推し量るに、人間にはこの手の本に対して手が伸びない「正常バイアス」がかかっているのかもしれません。
ああいい本なのに・・・。


と、「タイガー&ドラゴン」のようなオチがついたところでまた来週。
あ、タイガータイガーじれったいがー。


(H@早く“酢豆腐の回”が見たい)

April 27, 2005

リアル電車男のはなし


JR福知山線の脱線事故が集中豪雨のように報道されています。
確かに近年まれに見る被害の鉄道事故ですが、それにしてもメディアの多くが
「JRおよび当の運転士ふざけんな!死んで詫びろ!被害者および遺族はこんなに可哀相なのです」
というスタンスに統一されていてやれ困ったな、と思ったらこんなサイトがありました。

「鉄道事故年表」
http://home.t01.itscom.net/jikoku/jiko.htm

今回メディアがやけに「JR史上~」を連呼するので気になって調べたところ、やはり国鉄時代にはかなり酷い事故も何回か起きていたことがわかります。
これによると規模は小さくとも、毎年鉄道事故というのはあるようです。
それにしたって一日に起きている交通事故の数と比べれば驚異的な低さですが。

こちらの管理人さんが掲示板でこんなことを述べておられます。


今回の事故は間違いなく歴史に残る大事故ではありますが、
その犠牲者数は自動車による交通事故死者の2日分程度、
自殺者の1日分にもならないわけで、
メディア的に命の軽重は極大の差があると見えます。
今日のワイドショーを賑わせたと思われるお涙物語は、
客観的に割り引いて主観的に同情する必要があると思います。

まったく同感です。

いろいろ見ていたら同じ日にひっそりとスーパーひたちも脱線していたんですね。
こちらは被害がたいしたことないようでよかったですが、まあタイミングの悪いこと。

「常磐線特急脱線」
http://mytown.asahi.com/ibaraki/news01.asp?kiji=8954


さて、鉄道事故に関する本というのを調べたところ、

○「なぜ起こる鉄道事故」山之内秀一郎(東京新聞出版局)

という本がありましたが、あいにく店にありません。
なので文庫・ノンフィクションの棚にひっそりあったこの本を。

●定刻発車――日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?
「電車が2~3分遅れるだけで腹を立てる日本人。なぜ私たちは“定刻発車”にこだわるのか?」
teikokuhassya


この本によれば新宿駅では2分間隔の列車が遅れて3分間隔になるとホームに並ぶ人の列が長くなり、5分間隔になるとホームが人でいっぱいで列が識別できなくなるそうです。
(いつの時間帯かということが触れられてませんが、やっぱり朝・夕でしょうね)

そういったギリギリの過密ダイヤをいかにして保っているか、その陰で起きている様々な苦労が細かく書かれています。
(たとえば運転士とその家族はは絶対乗車中に眠くならないよう、毎日時間帯に合わせて睡眠時間をコントロールするとか)


それにしても駅員さんというのはもう少しリスペクトされてもいいと思うんですが。

連日ホームの嘔吐物を掃除して、酔客にはからまれて、列車が遅れると自分のせいでもないのに苛立った乗客に頭を下げて、人身事故があった日には警察でもないのに人間の死体を回収する。
そりゃやりたくはないでしょうけど、他にやってもらえる人がいないからやっているわけで。
こっちの電車男にももっと光を!


(H)

April 25, 2005

言い訳やらひとりごとやら何やら

hontai2005_logo_s


ここのページは最低でも週2回、できれば3回の更新を目標として自らに課しているのですが先週はとうとうそれを守れませんでした。
いろいろ理由はありますがまったくいけません。

ブログをはじめあらゆるウェブサイトというのは世界中のパソコンをいじくるすべての人に公開しているのが前提のはずですが、こうして書いている時は当然全世界どころかまったく見ず知らずの他人に見られているという意識がかなり希薄です。
なので予想外のところで「ホームページ見てますよ」などと言われると授業中、順番でもないのにいきなり指された中学生のようにいい年してうろたえてしまいます。
もっと
「そうだ!これが俺だ!俺のホームページを読めば俺の言いたいことはすべて書いてあるぞ!」
と落合信彦のような俺節を全開できる人間だとラクなんでしょうが…。


というわけでもう少しがんばります、杉江さん。
本屋大賞の選評を集めた「本の雑誌増刊号」、大賞取った「夜のピクニック」より売れています。


ところで本屋大賞、あちこちで賛の声も否の声もよく聞きます。
一般の人ならいいですよ。何を言おうと。
ただ同じ業界で否という人は、「じゃあその代わりにあなたは何をやっているの?」と聞かれた時に何人が胸張って答えられるのかなって気がします。
沈んでいく船に例えたらちょっと不謹慎かもしれませんが、実際どんどん下がってる業界です。
誰かが助けてくれるのを待っているより、焼け石に水のようなことでも何かできることはないか一人一人が考えることが、少しは持ち直すきっかけになるんじゃないかと思うんですけど。


いささか内輪話が過ぎました。
次からはまた特定の本を取り上げて適当なことを書いていこうかと思います。


(H)

April 20, 2005

PEEK“TV”SHOW

50人も入れば満席になるような渋谷のシネラセットという小さな劇場で、
「PEEP TV SHOW」という映画を観てきました。

9・11を契機に現実にリアリティが持てなくなった盗撮男とゴスロリ少女が「PEEP TV SHOW」という名のウェブサイトを開設し、自分たちで盗み撮りした映像を流し始める…という映画です。
詳しいストーリーはオフィシャルサイトをごらんください。

一般的にはほとんど知られていない映画ですが、メディアと現代社会を鋭く描いた、一言で感想を述べづらい映画です。
フィクションとはいえ見る者の喉元にナイフを突きつけてくるような、重苦しいテーマが内包されています。
今週22日で上映が終わってしまいますが、一見の価値はある映画ではないかと思います。


(H)

April 15, 2005

●赤いアホ汁

昨日、今日と道端で動けなくなっている通りがかりの人のために救急車を呼ぶということが二日連続でありました。
人生いろんなことがあるもんです。


たまにはどこの誰も紹介しないような本でも紹介してみます。


「赤のアホ汁」ピョコタン(三才ブックス)

akaiaho

一応今流行りのコミックエッセイというか…「体当たり血まみれレポートマンガ」とオビにはありますが、まあ一言で言ってアホ本です。
同時刊行で漫☆画太郎系のワケのわからないギャグマンガを集めた「緑のアホ汁」というのも出ているのですが、とりあえず今日は赤の方を。

作者であるピョコタンwww.pyocotan.comがチャレンジするのは、

○「タマちゃんになる会」を結成して多摩川を泳いでみる
○コンビニに1泊してみる
○スナック菓子のお客様相談室に人生相談
○「笑っていいとも」に出演してみる
○予約すれば簡単に手に入るドラクエをわざわざ徹夜で並んで買う
etc…


「…くだらねー」という声が耳の奥まで聞こえてきそうですが、実際その通りです。
最近は挑戦系のホームページやブログも多いので、ネタとしてはありがちかもしれませんが、独特のマンガと写真のコラージュがえもいわれぬチープさを醸し出しています。

そういうくだらない本も本屋は売っています。。

できることならば、

「タメになる本2:普通の本5:くだらない本3」

ぐらいの割合で棚を作るのが私の考える理想の本屋です。
まあ何がタメになるかくだらないかは人それぞれですけど。

それにしても、あれだけ過熱していたタマちゃんサポーターは今どうしたんでしょうかね…。

(H)

April 12, 2005

プロ野球ひとりごと

rakuten1


○イチローはマリナーズがワールドシリーズ制覇したら、もう自分個人の野球人生でやることないと思うんですよね。
なので、もしマリナーズを優勝に導いたら、東北楽天に入ってもらえないでしょうか。
心からのお願いです。
あ、あと野茂も。

○こういう状況でも「いろいろ言われるけど、それでもオレは巨人が好きなんだ」という巨人ファンはかっこいいと思います。皮肉でもなんでもなく。

○大阪ドームのオリックス-楽天戦を見ていたらライトスタンドのオリックス側応援席の中に近鉄のハッピやメガホンを持って応援している人がチラホラ。
自分の大好きなチームが消滅して、本拠地は吸収したオリックスが使っていて、選手の約半分は楽天に流れた今、彼らがどういう心境でオリックスを応援していたかを思うと…。
いや、当事者じゃないとその気持ちは絶対わからないんだけれど。

(H)

雑誌専門サイト

こんなサイトがありました。
「雑誌総合情報サイト ざっしパーク」
http://www.zasshipark.com/

すごい。
場末の書店が不遜な言い方ですが、よくできています。

どこが作っているのだろうと思ったら、日販でした。
同じ業界にいながらウチとはまったく縁の無い取次会社です。

April 07, 2005

●ありえない日本語

arienai


ずいぶんと長い間若者が現状否定するのに「ありえなーい」「ありえねー」と言うのに違和感がありましたが、あまりの乱発振りに私もだいぶ毒されてきたみたいで、だんだんと気にならなくなってきました。

『問題な日本語』という本が大変よく売れておりますが、そもそも日本語についての本というのは時期を選ばずしょっちゅう出版されており、「声に出して読みたい日本語」「常識として知っておきたい日本語」なんてのが何年か前にベストセラーになったりしています。
なかでも「最近のヘンな日本語について解説した本」というのは割りと王道で、類書がワラワラ出ております。

その中の一つ、書名もそのまま『ありえない日本語』(ちくま新書)によれば若者が「ありえねー、ありえなー」言うことは不思議じゃないそうです。
それどころかそういう若者に眉をひそめるオジサンたちも同じような言葉を使っていると。
なんて言っているか。

「あってはならない」

…あー、言われてみれば大企業で不祥事などがあると会見に出てくるお偉方がよく使ってます。
目の前の現実から一切目を背けるという使い方で「ありえない(@若者)」と同じだそうです。

なんだしょうがねーなー若いのもオッサンも…と思っていたら、我々30代前後もそういう言葉を使っていたことがわかりました。

「信じられない」

…言っていたかもしれない。
いや、確かに言っていたような気がする。
しかも3つの中で一番頭が悪そうだ…。


ちなみに「うざい」はもともと東京多摩地方の方言だったそうです。
かように日本語の本は小知識を得るのに役立つため、今日もどこかの編集局で企画に上がっていることでしょう。

(H)

April 04, 2005

●さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学

saodakeya


この本は、「会計が嫌い」「会計が苦手」「会計を学んでも意味がない」と思っている方のためにあります。
「会計」はけっしてやさしいものではありませんが、《会計の本質的な考え方》はそれほどむずかしくはありません。本書では、日々の生活に転がっている「身近な疑問」から考えはじめることで、会計の重要なエッセンスを学んでいきます。
本書は、いわゆる「会計の入門書」ではありません。
細かい財務諸表はひとつも出てきませんし、専門用語もそれほど多くはないので、気を楽にして、ひとつの読み物として読んでみてください。
きっと会計に対する見方が変わるはずです。

◆身近な出来事から「会計」がわかる!
スーパーの完売御礼でわかる「機会損失」と「決算書」
飲み会のワリカンでわかる「キャッシュ・フロー」
住宅街の高級フランス料理店でわかる「連結経営」
2着で満足する麻雀打ちでわかる「回転率」
商品だらけのお店でわかる「在庫」と「資金繰り」


アマゾンで検索したらこんな↑説明文が出てきました。
まるでコメントつける必要ないですな…。

まあ、ちょっとだけ。

あちこちで平積みされているのを持ち出すまでもなく、よく売れている本です。

さおだけ屋という、誰もが知っていながらどうやって儲けを出しているのかよくわからない、都市伝説的商売を例題にして、《会計=儲けを出すための会社のやりくり》を誰にでもわかるように説明してくれています。
2時間ぐらいでサッと読めて、面白いてタメになる。
新書の理想のような本です。

個人的に一番面白かったのは、
「会計学の見地から夫婦仲を良好にする」話。
やっぱり会計士の因果なのか、著者はかなり倹約家のようで食事は牛丼屋か立ち食いそば、携帯は1円機種…という人らしいのですが、結婚すると奥さんもこれといっしょに…ってわけには当然いきませんよな。
やっぱりそれなりにいいモノを食べたり、いろいろお金を使いたいことはあると。
そこを会計学の見地で著者がどう解決したかというと!


…そこはぜひお買いになってお確かめください。


(H)

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