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January 2005

January 27, 2005

●東京生活

tokyoseikatu

懐かしくも新しい東京の名路地裏、
神楽坂・飯田橋完全読本

神楽坂という街はなんとなく“23区内京都”といった風情を感じさせ、高級料亭などもあることで非常に敷居の高い街のイメージがあります。
一方でいまだにおばあちゃんと小さい子がいっしょに遊んでいるような路地裏や、昔ながらの商店が並ぶ下町的風情もあります。
そんな奥の深い神楽坂を特集で組んでいるのがタウン情報誌「東京生活」。

神楽坂に点在する料亭から花街の基礎知識、さらに密かに密集するフランス料理店の紹介などを紹介、
さらに近くの飯田橋や水道橋近辺の情報もあれば、第二特集は麻生十番の名店&池袋ラーメン特集。

神楽坂・池袋・麻生十番と、まるで中井を中心にして電車で30分以内の街を集めたような雑誌を無視していては本屋の顔が立ちません。
ということで紹介しておきます。

神楽坂で思い出すのは、完食すればタダになる一升チャーハンとおよそ100個分という枕のようなジャンボ餃子で有名な神楽坂飯店。
場所は神楽坂というより飯田橋ですが、学生時代よく行きました。
枕ギョーザにはついに挑戦できませんでしたが、よくダブルタンメンとかジャンボチャーシューメンを食べておなかをポンポンいわせていました。
また行きたいなあ。


(H)

January 25, 2005

●ハツカレ

hatukare


 女子高に通うチロは、ハシモトくんに告白されて付き合うことに。
 女の子同士・男の子同士ほどうまくいかない付き合いに、悩んだり勇気を出したり。
 いろいろあっても、二人は少しずつ近づいているみたい……。

 「恋愛日和」に続いて、純愛ラブストーリー第2弾です。
 ちょっとのんびりやさんなチロと、チロの前だけ無口になりがちなハシモトくん。
 お互い好きだけれど、うまく伝わってなかったり、伝わって嬉しかったり。
 スローテンポな二人の成長はくすぐったささえ感じます。

 おいしいものは、少しずつ、ゆっくりゆっくり食べるほうがいい。
 初めての恋も、そうなのかもしれない。

(k)

January 18, 2005

●頭がいい人、悪い人の話し方

atamanoiihito

何気ない会話に、その人の知性が現れる。難しい議論をしたわけではない、たわいのない世間話をしただけなのに……。社会に出れば話し方ひとつで、仕事ができるかどうか判断されてしまう。
本書では、巷にあふれる愚かな話し方の実例をあげ、その傾向と対策を練る。


著者が「世界一受けたい授業」というテレビ番組に出たとかで、いきなり売れ出した。
初版が出たのが昨年7月で、以降今日に至るまでずっと安定して売れていたので、この勢いがつくと今年最初のミリオンセラーになるかもしれない。

この本は「頭がいい人、悪い人の話し方」というタイトルだが中を読むと取り上げられているのは「頭の悪い話し方」ばかりで、「頭のいい話し方」はほとんど出てこない。
実例として、
○根拠を言わず決め付ける
○抽象的な難しい言葉を使う
○すんだことをいつまでも蒸し返す
などなど。

読み出せばすぐわかるのだが、この本はビジネス実用書に見えてちっとも実用的でない。
じゃあどういう本かというと、「あーこれはウチの上司だ」「ウチの母ちゃんだ」「アイツのことだ」とおのおの身の回りに入る人を連想して楽しむ本である。
要するに「自分を磨く本」ではなく、「他人を観察して楽しむ本」である。

…とこんなことを書いてるとさっそく「実例○○:すぐ結論づける」というように頭の悪い話し方の実例に引っ張り出されそうだが。まあいいや。


それにしても、このところヒットした新書は「バカの壁」「上司は思いつきでものを言う」と「自分は何なのか」ではなく「他人とは何なのか」的スタンスの本が目立つ。
自らを省みる哲学の本なんかちっとも売れない。
(占いは売れるけど)
周囲の秩序や慣習を重視する古き時代に売れたのは自分を探る本で、自分を探したりご褒美をあげたりする自分重視社会に売れるのは他人を探る本ってのも、なんか面白い気がします。


(H)

January 15, 2005

新しいアイデア


「どうやって売り上げをあげるか」という特集が組まれた書店組合報を読んでいたら、「営業時間延長」とか「在庫の充実」といった回答の他に少数意見として「読んで知っている本しか扱わない」という意見があった。
どこまで本気の回答なんだかわからないが、もしすべてとはいかなくともそれに近い品揃えができたらこれは個性的な本屋になるだろう。
なにしろ店主が「これはこういう本、これはこういう本…」とひとつひとつ説明してくれる本屋があったら、面白いではないか。
本当に売り上げが上がるのかとか、そんな店員うっとうしいのではといった懸念はひとまず措いといて。


現在書店業界のベクトルは「巨大化」の一方向に向かっている。
500、1000坪当たり前、2000坪なんて店も出てきた。
「在庫の充実こそが顧客への最大のサービス」という思想が圧倒的だ。

では店員はどうかというと、これがほとんどアルバイトに頼っているのが現状だ。
個性的な店員を揃える、というコンセプトは面白いかもしれない。
「当店の従業員は全員月間10冊以上の本を読み、過去の芥川賞・直木賞受賞作はすべて読破しています。本のことでしたらどんなお気軽にお尋ねください。懇切丁寧、微に入り細をうがち説明させていただきます」
というポスターが張ってあるような店はどうか。

…やっぱりうっとうしいか。


テレビで秋葉原のメイド喫茶という存在を知り、これは考えた奴が凄いと素直に唸った。
既存の発想ではああいうビジネスはでてこない。
書店業界で「お口あーんサービス」に匹敵するものは何か、考えていきたいものだ。


(H)

January 12, 2005

●キャッシュカードがあぶない

cashcard

基本的に、ネットであまり買い物をしないようにしている。
どうしてもネットでしか手に入らない商品は注文しているが、クレジットカード決済であればやめることにしている。
カード情報の流出が怖いからだ。

この本はオレオレ詐欺の影で密かに増え続けているカード犯罪を『犠牲(サクリファイス)』の柳田邦夫氏がリポートしたものだ。
ある時銀行のATMに預金を下ろしにいくと、「預金がありません」という表示が出る。
通帳を記帳し調べると何者かによって自分の預金が引き出されているのに気づき、愕然とする。
銀行は「カードの管理は預金者の自己責任」と突き放し、警察は「おたくが盗られたのはカードの情報であって現金じゃないでしょ」とまともな捜査すらしない。

タッチしただけで情報を読み取れるスイカのように、満員電車で前にいる人のカバンや胸ポケットの上をかざしただけで財布の中のカード情報を読み取る機械が実際に売られているという。
自分のミスで紛失したならまだしも、何もしていないのに預金全てを奪われ、しかもまったく誰も助けてくれない――。
こんな恐ろしいことが現実に起きている。

一般に、便利さと安全は相反するものだ。
便利になればなるほど危険は増大する。
「お財布ケータイ」なるものがこのたび出来たとのことだが、紛失した時にこれほど絶望的な気分になる道具を人類は過去持ちえたのだろうか。

クレジットも含め、カードは使う分にはとても便利だ。
その便利さの裏側で起きていることを知っていくと恐ろしい気分になっていく。
が、知らないままでいることの方が、本当はずっと恐ろしい。


(H)

January 07, 2005

少し遅めのご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
7日にもなるといくぶん間の抜けた感じもありつつ、ご挨拶が遅れたことをお詫びいたします。

早いもので21世紀も5年目に突入しました。
昭和60’sに少年時代を送った私らの世代は「1999年に地球は滅亡」という、かのノストラダムスの大予言に振り回された世代でもあり、当時は“2005年”など想像も及ばない未来でしたが、いざなってみればどうということもありません。
空を飛ぶロボットや空中を走るエアカーはまだ開発されていませんが、写真を撮ったり買い物もできる便利な電話機はできた、そんな時代です。
私などはそれだけ一つの道具に機能を集中させるのは怖いと思うのですが、どうでしょうか。

さて、部屋でジュースを飲みながらパソコンをいじくれば数日のうちに本が届く時代にあっても、私たちのような街の小さな本屋で本を注文してくださるお客様がまだまだいらっしゃいます。
本当にありがたいことです。
私たちの業界ではお客様が店に注文した本を「客注」、棚で売る本を「店売り分」といっていますが、割合でいうとこの客注は店売り分の数パーセントにしかすぎません。
しかし金額の大小ではなく、なければ他所の書店に行く、あるいは別の方法で入手するといった手段を選ばず、時間がかかってもウチの店で買いたいというお客様を私たちは大切にしたいと思っております。

具体的には一日でも早く注文品をお渡しできるための努力と、将来的には注文いただいたお客様に何か還元できるようなシステム、そういったものに着手していきたいと思っています。

今年は酉年、羽ばたくような発展は…無理かもしれませんが、一歩一歩前に進む努力はしていきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

(H)

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