March 26, 2020

営業時間短縮のお知らせ(3/26更新)

 

いつも当店を御利用頂き、誠にありがとうございます。

伊野尾書店では3/28(土)の営業を18時までといたします。 

 
一日も早く、無事に外出できる日々が戻ってくることを願っています。


【営業時間】
3/28(土)10:00~18:00

March 25, 2020

営業時間変更のお知らせ

【営業時間変更のお知らせ】

いつも当店を御利用頂き、誠にありがとうございます。

3/28(土)より 20時閉店 になります。 
 
現在、夜の来客が少ないことによる変更ですので、今後また状況次第で21時に戻すことも考えています。

ご不便をおかけしますが、今後ともよろしくお願いします。

【営業時間】
(~3/27まで) 10:00~21:00
(3/28から) 10:00~20:00
 毎週日曜 定休日


伊野尾書店  店長 伊野尾宏之

February 26, 2020

昨今の店頭風景(2/26)

昨今の店頭風景とその雑感を書いていきます。


・とにかくマスクをしているお客さんが多い。8:2くらい。女性は9割くらいマスクしている印象。
どこで買ってるの?


・これだけな風潮になると従業員にマスク着用をさせないと

「あそこは意識が低い」「店員がマスクもしてないなんて」

という評価が一定出てくるので、明日から従業員にさせようかと思っています。

が、以前風邪用に買っておいたマスクを一日一枚スタッフに渡していくとおそらく一週間しないうちに切れる。
その先どうするの?というのもあるが、もうやるしかない。

なんかほんとに「マスクするのが礼儀」になってる。
これは後年「2020年冬の街の光景」として令和の歴史に残るだろう。(オイルショックでトイレットペーパーを求める光景的に)


・お客さんの数は微減もしくは横ばい。
そもそもコロナウィルスが流行る前から書店の来客数は微減しているので、ある種変わっていない。
むしろ来てくれてる方なのかもしれない。
中井自体人が少ないような気もするが、それも以前から少なくなってきているのでよくわからない。
繁華街の飲食店の来客数が激減している、という話があるが大丈夫だろうか。


・今月末から来月の付録つき雑誌の付録が大半中国製作なため、内容を変更もしくは付録なしへの変更連絡がちょこちょこ入ってる。明確にダメージ。


・注文出してる岩田健太郎先生の本はまだ来ない。来たからって売れるものでもないかもだが。
カミュの「ペスト」とか仕入れてみたが見向きもされていない。
小松左京の「復活の日」はちょっとやめておいた。


何が売れてますか、って聞かれると相変わらず「鬼滅の刃」。
圧倒的に鬼滅。
悪魔的に鬼滅。
数だけで出すとマジでランキングの1位~10位を独占。

それ以外で言うと

「文藝春秋」3月号(芥川賞作品掲載号) 23冊
「反日種族主義」7冊
「なんで僕に聞くんだろう。」 6冊(サイン本含む)

意外に売れてるな、ってのが

「どこからお話ししましょうか」  柳家小三治  4冊
「早川ユミのちくちく服つくり」  早川ユミ   3冊

とかそんな感じ。
店長推し中の「月まで三キロ」が5冊。


・スタッフさん(主婦)の旦那さん(SE職)の同期の出向先でコロナ感染者が出た、とか聞く。遠い。近くにやってくるんだろうか。


・とにかくコンサートからサッカーからプロレスから書店イベントまでいろんな催しが中止になってるが、これマジで倒産とか失職とか出るよね?
なんてうちも今後激減するかもなのでまったく他人事ではないのだが。

3.11の原発事故直後の空気と似ている、という声を聞く。
東京以外はどんな感じなのだろう。

 

February 19, 2020

「ザ・キングファーザー」田崎健太


以前、「Number」に若き日のイチローとカズ(三浦知良)の対談が載っていた。
90年代、まだ二人とも20代だったころの時代だ。

別競技ながらお互いがお互いをリスペクトし合い、年下のイチローが「カズさん、このあとラーメンに誘ったら来てくれますかね?」(収録は深夜だった)と茶目っ気を見せてたり、心地よい対談になっていた。

その中で若干引っかかった箇所があった。

イチローがカズに対して「カズさんはすごい、だって15歳でブラジルに渡るなんて普通できない(※当時日本国内にJリーグのようなプロサッカーはなく、カズはブラジルに渡ってプロサッカー選手になる。当時はサッカー留学制度もなかった)」と向けると、カズはそれに対して「まあブラジルはいろいろあったけど」みたいな形でやんわり話をスルーして別の話題にしていった。

そこを読んだときに「カズはブラジル時代のことをあまり語りたくないのだろうか?」と気になった。


そんなときにカズの父親=納谷宣雄についてノンフィクションライターの田崎健太さんが「キングファーザー」という本を書いてるのを知り、読んでみた。
これが滅法面白かった。

 

 

静岡の資産家の子として育った納谷宣雄は高校生の頃、当時はマイナースポーツだったサッカーに熱中し、「サッカーの道」にどっぷり浸かっていく。

まだ日本が何の縁もなかった1966年のワールドカップイングランド大会を観戦しに行き、現地で見に来ていた日本サッカー協会の幹部と面識を得る。
帰国後は静岡で国内初のサッカーショップを開き、さらに少年サッカークラブの創設、地域リーグ運営といった“サッカー教育”を広めようとする。

納谷が手掛けたのは“サッカー教育”だけでなく、“サッカー事業”も多い。

まだ遠い異国のものだったワールドカップの映像を入手して各地で鑑賞会を開いたり、また外国のサッカー中継のフィルムをテレビ局に売ったり。
サッカーグッズの開発、スタジアムでのグッズ販売。
ワールドカップ観戦ツアー。
これらはすべて納谷が手を付けた事業だ。
Jリーグ発足時に爆発的にブームになった「ミサンガ」も納谷の仕掛けだ。

さらにはサッカー留学ビジネスの立ち上げ、運営。
プロサッカー選手の代理人業務。

とにかくいろんなことに手を出している。

「人が100万儲ける仕事で納谷は500万儲けて、1000万円使ってしまう」と評されたそのやり方は毀誉褒貶が激しく、よく思わない人間もいる。
しかし、日本でこれだけサッカーが浸透し、優れたサッカー選手が出てくるようになった背景には納谷が広げたことが基盤になっている部分がたくさんある。


読むと「カズの親父の本」ではなく、「納谷宣雄というサッカーの世界で良いところも悪いところも全部手を出した男がいた」という歴史と、その次男・知良が(※両親が離婚したためカズは母方の三浦姓を名乗っている)サッカーの世界で成功した」というように思えてくる。

53歳になった三浦知良は今も現役プロサッカー選手としてピッチの上に立つ。
今もなお彼は「うまくなりたい」と語る。

先のイチローとの対談でほのめかされるように、現在カズと納谷の関係は少し距離がある。
親子としてまとめて語るのは無理があるかもしれない。

しかし、尋常でないくらいサッカーを愛している点で二人は共通している。
間違いなく、この親子が日本のサッカーを作ったし、変えた。

カズの父親はそれほどまでに強烈な人生を送った男だった。


〇「ザ・キングファーザー」田崎健太(カンゼン)

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February 14, 2020

細谷功「具体と抽象」

先日注文書を見てるときに面白そうだな、と思って取った細谷功の「具体と抽象」が非常に面白かった。 

 

人間の思考には


・具体的(=個別的、わかりやすい)なものの考え

・抽象的(=まとめた同じもの、わかりにくい)なものの考え


の2種類がある。


たとえば「魚」というのは抽象的思考からの区分けで、「アジ」「サバ」「マグロ」といった個々の名称は具体的思考。

さらにそこから「豊洲市場で仕入れた大間のマグロ」みたいにさらに具体化されたりする。

「魚」という『ふわっと全体をまとめた』表現があることで私たちはコミュニケーションができるわけで、「魚」という概念がなければ「アジとかサバとか鮭とか海や川で泳いでる生き物」みたいな説明を毎回しないといけなくなる。

たとえ話が上手い人はこの「具体」と「抽象」の間を行ったり来たりする“翻訳”ができる、ということらしい。


ペットを飼う人は飼っている動物に「ごはんよ」と声をかける。

この「ごはんよ」という表現は人間の抽象的思考そのもので、抽象的思考は人間特有のものなので仮に動物が人間の言葉を解してもおそらく意味が通じないだろう、と著者の細谷氏は言う。


ペットとして飼われてる動物にとって食物とは「食欲を満たすために食べる、戸棚やラックに置いてある、袋の中に入ってる茶色くて硬いもの」のことであって、

「人間が同じようなときに普段よく食べるのは米類であって、それを『ご飯』と呼び、転じて食物全体を総称して『ご飯』と呼ぶ」

という認識を持つことは非常に難しい、と言う。



私たちの周りには「わかりやすい」表現があふれている。

その方が伝わりやすいからだ。

他方、わかりにくい「抽象」の概念を取り入れることで他の事柄との共通性を得たり、普遍的な法則を見出したりする。


そしてここが大事なことだが、「抽象的思考」を持つ人が「具体的思考」に降りることはできるが、「具体的思考」に生きる人が「抽象的思考」を得ることは難しい。


社長の指示が「昨日はA」だったのに「今日になったらB」に変わった場合、社長の中では“会社利益になるための一番よい方法”という一貫した抽象的思考が働いているが現場で具体的思考しかないと「社長は昨日Aと言ってたのに今日はBと言った、思考がブレている」という受け止められ方になってしまう。


仕事だけでなく人間関係、ものの見方などいろんな部分に応用できる話が載っています。

脳の筋トレになる本です。


〇「具体と抽象  世界が変わって見える知性のしくみ」細谷功(dZERO)

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